ブラッド・クリーク

映画

 B級然としていながら、なかなかの迫力で魅せるホラー・アクション、「ブラッド・クリーク」を昨夜鑑賞しました。

 1930年代、古代ゲルマン民族の黒魔術の力を借りて世界征服を成し遂げようと企むヒトラーの密命を帯びて、世界各国に工作員が派遣されました。

 その一人、ヴィルトは米国北部の片田舎に建つ農場に派遣されます。
 農場の地下室の礎石の一部に、コロンブスが米大陸を発見するはるか以前に米大陸に渡った古代ゲルマン民族の古代文字、ルーン文字が刻まれたルーン・ストーンが使われており、それを調査するためです。
 古代ゲルマン民族は米大陸の先住民に追い出され、ルーン・ストーンだけが残ったという無理目なこじつけですが、そこは目をつぶりましょう。

 ヴィルトはルーン・ストーンの力を借りて不老長寿の肉体を得、そのためには生き血を飲み続ける必要があり、農場一家にも不老長寿の力を授け、農場一家に浮浪者などを拉致させて生き血を供給させます。
 農場一家は彼をルーン文字の力を逆手にとって地下室に閉じ込めますが、彼が死ねば不老長寿の魔法は解け、自分たちも死んでしまうことから、彼を封印しながらも生かし続けるほかないない、という持ちつ持たれつの関係を70年以上も続けます。

 しかしある時、家族に拉致されたイラク帰りの屈強な兵士が脱走。
 弟とともにヴィルトと農場主一家を殺害せんがため、ショット・ガンやナイフで武装して乗り込みます。

 そこからは怒涛のアクション。


 復讐に燃える兄弟は農場主一家を敵とみなすことで、彼らがヴィルトに行っていた封印を解くことになってしまいます。


 折りしもその夜は何十年ぶりかの月食。
 ヴィルトは月食の夜大量の血を飲めば第三の目が額に開き、無敵になる、という究極の目標を果たそうとします。

 果たしてヴィルトは第三の目を手に入れることができるのか、兄弟は復讐を果たすのか、農場主一家の運命は・・・。

 この手の映画で黒魔術が出てくると、すぐに神と悪魔の話になってしまい、仏教徒の私は白けてしまうのですが、今作の黒魔術はキリスト教が誕生するはるか以前の古代ゲルマン民族のもの。
 神もへったくれもありません。
 そこは好感が持てましたねぇ。

 ナチでは、SS将校のキリスト教棄教率が99%を超えていたというから驚きです。
 
古代ゲルマン神話に本当にイカレちゃったんですねぇ。

 ナチというのは、黒尽くめの制服に髑髏のマークをあしらった制帽、深夜かがり火だけで行われるナチ党大会など、ほとんど漫画のような子どもっぽさです。
 それだけに魅力的なんでしょうけど。

 日本で言えば、ハルマゲドンとか騒いで自らサリン事件を引き起こしたオウム真理教が政権奪取に成功しちゃったみたいなもんですかねぇ。

 春の一夜、またくだらぬものに喜んでしまいました。

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