近頃女性の管理職が増えてきました。
先ごろ無罪になった村木厚子厚生労働省局長をはじめとして、さまざまな分野で女性が社会進出しています。
大変結構なことです。
私はかつて、40人もの主婦をアルバイトで使っていましたが、たいへん有能な方が多く、女性だからと家庭に収まる人ばかりでは、社会的損失だと思ったのです。
逆もまた真なりで、男だからというだけの理由で、能力がないのに働かなければいけない、というプレッシャーにさらされるのは本人にも社会にも不幸なことです。
会社で働くことが向いている男もいれば女もおり、専業主婦が向いている女、専業主夫が向いている男もおりましょう。
性差ではなく、個体差で物事を考えたほうが良いでしょう。
さて、ある雑誌のコラムで、女性管理職は女性の部下を嫌う傾向があることがアンケート調査で判明した、とありました。
面倒くさい、友達感覚で寄ってくる、仕事とは関係のないプライベートなことを相談してくる、注意するとそのことを社内中に言いふらす、などが理由として挙げられていました。
私がこれまで勤務してきた中で、女性管理職は何人もいましたが、若い女性の部下と諍いを起こしたという話は聞いたことがありません。
ただ概して言えるのは、女性のほうが元気でやる気に満ちているように見える人が多い、ということでしょうか。
男性は私を含めて覇気がない人が多いように思います。
しかし実際に仕事をしてみると、やる気に満ちているから優秀ということはなく、やる気がないから無能ということもありません。
要はやる気の問題ではなく、うまくやり通せるか、が重要です。
やる気がなくてもやればいいだけで、やる気があっても失敗したら何にもなりません。
やる気がないほうが冷静に状況を俯瞰し、適正な方法で仕事を素早くこなせるように思います。
やる気に満ちていると、やる気が空回りし、結局自分勝手な一人遊びのような状況に陥り、周りがフォローしなければならなくなります。
私の狭い経験の範囲でいうと、こういう人は新人や入社2,3年目の若い女性に多く見られます。
仕事をお気に入りのおもちゃか何かと勘違いしているようです。
これは多分、未だ日本社会が給料をもらう仕事は本来男が担うべきである、という考え方が根底にあって、そのため女性社員はそれら見えない差別に抵抗する必要があるため、過剰に仕事への思い入れを深めているのではないかと推測します。
給料が上がらない時代になって、或る程度豊かな生活を送るには夫婦共働きしかなく、専業主婦はお金持ちの奥様だけに与えられた特権である、という意識が社会に浸透すれば、女の部下は嫌だとか、女の上司は嫌だとかいう話はなくなるものと思います。
要は個体差。
男にも女にも、上司や部下となってほしくない困ったちゃんはいるものです。