都内某精神科クリニックが、婚活疲労外来なる看板を掲げたそうです。
院長いわく、結婚は人生の重大事で、それを求めて日常的に行動することは大きなストレスであり、まして気に入った相手に交際を断られることは重大な挫折体験になり、何度も断られると精神疾患に陥る可能性が高いため、専門医のケアが必要、だそうです。
それはそうでしょうねぇ。
失恋の痛手は大きいですからねぇ。
でも失恋外来とは言わないところを見ると、もっぱら結婚を目指してかなわず、精神に変調をきたした人を治療するのでしょうか?
風が吹けば桶屋がもうかるではないですが、未婚男女が増えると医者が繁盛するんでしょうかねぇ。
いつの時代も流行りというものがあります。
「曽根崎心中」が流行ったときには、実際に心中するカップルが続出したとか。
1980年代に有名アイドルが飛び降り自殺したら、後追い自殺が大勢でました。
おのれの命まで流行に左右されるとは。
それを思えば、流行に追われるように結婚を目指すなどは、微笑ましいかぎりです。
そういえば、男女雇用機会均等法が制定される前後、クロワッサン症候群とか結婚しないかもしれない症候群とか、独身を貫く生き方を良しとする風潮が流行りました。
今の婚活ブームも、かつての結婚しないかもしれない症候群も、マスコミの悪乗りのような気がします。
極めて個人的で、多様であるべき人生の選択が、知らず知らずのうちに流行に左右されるのだとしたら、空恐ろしいですね。