英ウォーリック大学のサヴェリオ・ストレンジス博士の一万人以上への聞き取り調査によれば、人間の幸福度は年齢に対してUの字型を描くそうです。
45歳くらいを底にして、それより若いか、それより年を重ねているほうが幸福度が高いということのようです。
でもその幸福は質が違うものでしょうね。
子ども時代、そして青年期の幸福度は、将来に対する期待が大きく、ただ今現在の幸福というわけではないでしょう。
45歳前後というのは、社会的責任が重いうえにまだ実務も多く、子どもが思春期で家庭生活も難しいということが想像されます。
一方45歳を過ぎてから幸福度が増すというのは、良い意味で夢や希望にこだわらなくなり、ちょっとしたことにも幸福を感じ、ただ今現在に満足する、ということなのではないでしょうか。
軽味を身につけるとでも言いましょうか。
あるいはまた、足るを知るとでも申しましょうか。
私は今、42歳。
英ウォーリック大学のサヴェリオ・ストレンジス博士によれば、これから3年間くらいは、幸福度が落ちていくということになりますね。
ただ私には子どもがいないので、その分幸福度の落ち込みは軽くて済むでしょう。
いない子に悩まされることはありませんから。
経済的にも精神的にも。
英ウォーリック大学のサヴェリオ・ストレンジス博士の研究、40代半ばの人には希望を与えるでしょうね。
もうこれ以上不幸な年代になることはない、ということですから。
お釈迦様も、執着を捨てれば幸福になれる、と2千年も前に説いています。
しかしこれが、サルの進化形でしかない人間には難しいのですけれどね。
いっぱい金が欲しいとか、出世したいとか、異性にもてたいとか。
~したい、という欲求は限りがありませんからねぇ。
人間立って半畳寝て一畳。
それだけのスペースがあれば生きていけます。
それなのに豪邸とは言わないまでも庭付き一戸建てが欲しくて長期ローンなんか組んじゃうんですよねぇ。
かく言う私も12年ほど前35年ローンを組んで交通至便な駅前にマンションを買いました。
しかも35年の重圧に耐えられず、せっせと繰り上げ返済をして、あと7年ほど。
私も欲深いですねぇ。
世をはかなんで山中に方丈(四畳半)の庵を結んだ鴨長明も、何かにつけて京都の街中に出かけて、祭見物なんかしてるんですよねぇ。
「方丈記」で格好つけてみたり、「発心集」で仏道に目覚めることを説いたりしながら、俗っぽい暮らしを捨てられなかった鴨長明、私は好きですねぇ。
それにしてもあと3年は幸福度が落ちていくとは、やれませんねぇ。
この前買った震災復興ジャンボ宝くじで5億円当たったら、若隠居したいものですねぇ。
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