美術品もないのに

社会・政治

 美術品もないのに立派な箱モノ美術館を建ててはいけません。

 この言葉は、日本の某鉄道関係者が、中国の新幹線事故に関連して言った言葉です。

 日本の新幹線は、深夜から早朝にかけて、毎日線路や電線の整備を行っているそうです。
 高速で走ると、線路や電線の消耗は激しく、毎日点検して不備がみつかれば交換しないと極めて危険だからです。

 しかるに中国の新幹線は寝台車がついた24時間営業。
 保線の時間がありません。
 もし時刻表のわずかの隙をついて保線を行う能力があるのだとしたら、中国の鉄道技術は恐るべきレベルにあると言わざるをえませんし、メンテナンスを軽視していたのだとしたら、空いた口がふさがりません。

 そういえば箱モノ美術館で美術品を持たずに成功している例が一つだけありましたね。
 六本木の国立新美術館です。
 貸し会場専門の美術館。
 場所が良いからできる芸当です。

 中国版新幹線が国立新美術館ほど特異な存在であるはずもなく、見た目は立派でも中身は空っぽだったことが図らずも露呈してしまいました。
 てっきり誰も乗らなくなったのかと思いきや、事故直後の今が一番安全だろうという逆転の発想で、意外にも混雑しているそうです。

 中国では人の命が軽いと聞きますが、自分の命ですら軽いのですねぇ。

 日本が高速鉄道の技術を供与する際、運用面を含めて総合的に導入しないと危険だと再三警告したにも関わらず、日本が売らんかなの根性で嘘をついていると思ったらしく、日本、フランス、ドイツ、韓国などの先進的な高速鉄道の都合のよいところだけをつなぎ合わせた張りぼての列車を作り上げて中国独自の技術と宣言し、自国の進んだ鉄道技術を日本に供与してやってもよいなどと嘯き、挙句の果てには世界中の政府に特許申請する始末。

 中国がロシアから中古の航空母艦を買って大幅に改装し、中国初の自国製の空母だと言い張っているのを見るにつけ、外洋に浮かべたら沈んじゃうんじゃないの?とツッコミを入れたくなります。

 技術をパクることはできても、それを運用するノウハウまでは分からなかったということでしょうか。

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