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文学

星々たち

桜木紫乃の小説を読みました。 「星々たち」です。 星とは人のこと。 中島みゆきにも「地上の星」という曲がありましたね。 物語は千春という、何を考えているのか分からない、愚鈍なところがある女が子供から大人になり、老いていくさまを、連作短編集の手法で描いています。 連作短編集であるため、必ずしも千春が主人公ではなく、チョイ役の作品もあります。 ただし必ず登場するのです。 千春は父にも母にも捨てられ、祖父母に育てられます。 無口でお世辞にも魅力的な人物とは言えません。 しかし小学校高学年くらいから、細見の体には不釣り合いなほどの胸のふくらみを得ることになります。 当然、体目当ての男が現れます。 この作品にも、桜木作品によく見られる印象的なフレーズが多用されます。 いつの間にか、体は義務でしか、心は体裁でしか動かなくなっていた。 表面的に優しくしながら、生かさず殺さず長い時間をかけて相手をへこませ続けるんだよ。 赤ん坊が乳を飲む様を、これは命の、尊い貪欲さだ、と描いて見せます。 私はそれらの文章に感銘を受けるとともに、嬉しい気分になります。 これら短編集も、他の桜木作品同様、北海道が舞台になっ...
闘病

手術前検査

4月30日に緑内障の手術をすることはすでにこのブログで報告したところです。 昨日、手術前検査と手術の説明を受けに千葉大学附属病院に行ってきました。 検査は採血だのX線だの、よく分からないものだので、3時間くらいかかりました。 その後入院生活について説明を受け、やっと診察となったのが17時ちかく。 医者はリスクの説明ばかりしました。 手術の成功率は90%。 10人に一人は失敗すると思うと怖ろしくなりました。 その他にも術後に感染症にかかるリスクだの何だのかんだの。 しかしこのまま点眼治療のみを続けていたら2年以内に左目は失明すると脅されて、やむなく同意書に署名しました。 4月29日入院で翌日が手術。 その後一週間から10日ほど入院するそうです。 退院後もしばらくは週2回の通院。 仕事に支障を来すこと必定です。 やれやれ。
文学

氷平線

今日は午後3時から緑内障手術のための手術前検査があります。 千葉大学医学部附属病院の眼科に行かなければなりません。 午後のみの半日休暇でも良かったのですが、面倒くさいので一日休みを取りました。 午前中は読書をして過ごしました。 読んだのは、桜木紫乃のデビュー作を所収した短編集、「氷平線」です。  いずれも北海道の道東を舞台にした短編群です。 寒々しく、因習的で、あからさまな田舎の人間模様が描かれます。 酪農の家族や漁村、理髪店などを扱って、鮮やかに人生の断面を切り取って見せます。 道東というのがそういう場所なのか、田舎と言うのはそもそもそういうものなのか分かりませんが、やたらと簡単に不倫したり男女がくっついたり離れたりします。 やや違和感を覚えます。 あっさりした性交描写がどの作品にも描かれています。 印象的な文章が紛れ込んでいて、それを見つけ出すと嬉しくなります。 与えられて足りたという記憶がなければ、欲の落ち着き先など見つけようもないだろう。 や、 実際に殺すことと、生きている人間をいないものとして生きてゆくことに、どんな違いがあるだろう。 と言った言葉。 深く胸に刺さります。 こ...
文学

生命式

久しぶりに小説を読みました。 村田沙耶香の短編集「生命式」です。 この人の小説を読むのは、「コンビニ人間」、「消滅世界」、「地球星人」に続いて4冊目です。 独特の世界観を持つ作家ですが、好悪が分かれるでしょうね。 谷崎潤一郎の「異端者の悲しみ」、芥川龍之介の「或る阿呆の一生」、太宰治の「人間失格」などは、自分を世間の常識から外れた少数者と認めることから始まっています。 しかしこの作家は、前述のような小説もありますが、そうでは無いものの方が多いように感じます。  多くは正常あるいは多数者こそが異常であり、自分は誰にも理解されないながら、唯一無二の正しい存在と自覚し、世の中と対峙していくというスタンスの作品が多いように思われます。 それが少々鼻に着きます。 内容が極端で、SFに近い味わいもあります。 私は正直に言ってあまり好きではありません。 しかし、時折読みたくなります。 毒気に当たりたくなることもあるものです。 久しぶりの村田節、気持ち悪いけど、癖になる味ではあります。
散歩・旅行

成田空港

今日は良く晴れて気持ちの良い日でした。  飛行機を見たいと思い立って、成田空港に出かけました。 当たり前ですが、外国人がたくさんいました。 空港で働くのも悪くないと思いました。
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