文学 氷平線
今日は午後3時から緑内障手術のための手術前検査があります。 千葉大学医学部附属病院の眼科に行かなければなりません。 午後のみの半日休暇でも良かったのですが、面倒くさいので一日休みを取りました。 午前中は読書をして過ごしました。 読んだのは、桜木紫乃のデビュー作を所収した短編集、「氷平線」です。 いずれも北海道の道東を舞台にした短編群です。 寒々しく、因習的で、あからさまな田舎の人間模様が描かれます。 酪農の家族や漁村、理髪店などを扱って、鮮やかに人生の断面を切り取って見せます。 道東というのがそういう場所なのか、田舎と言うのはそもそもそういうものなのか分かりませんが、やたらと簡単に不倫したり男女がくっついたり離れたりします。 やや違和感を覚えます。 あっさりした性交描写がどの作品にも描かれています。 印象的な文章が紛れ込んでいて、それを見つけ出すと嬉しくなります。 与えられて足りたという記憶がなければ、欲の落ち着き先など見つけようもないだろう。 や、 実際に殺すことと、生きている人間をいないものとして生きてゆくことに、どんな違いがあるだろう。 と言った言葉。 深く胸に刺さります。 こ...