2009-10

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文学

世の中に、男と女がいればこそ、恋は人生の必定。誠にまれな例なれど、同姓同士の恋もまた必定。 私は齢7つにして、初恋。唇も重ねた。 幼い恋は美しく歌われ、それもまた必定。 なれど幼い恋は幼いほど、好奇心と衝動が先走り、意外や、どろどろにのめり込む気味あり。 オフコースに、「君のいない毎日は、自由な毎日。あれを愛というなら、もういらない」の歌あり。高橋幸弘に、「愛されすぎると、逃げたくて」の歌あり。誠に男というもの、追われることが嫌いらしい。 而して若山牧水に、 逃れゆく 女を追へる大たはけ われぞと知りて 眼くらむごとし  の歌あり。   男が女を追う。これを恋と言う。 ストーカーなど知らぬ、オスはメスを追うべし。草食系だのと、片腹痛し。 婚活などと、馬鹿馬鹿しい。 古式ゆかしい男女の習いを知れば、そんなことは自然に任せるべし。
精神障害

世の中に

世の中に、寝るほど楽はなかりけり、知らぬ阿呆は起きて働く。 江戸の昔から、働くは阿呆の仕儀。 田舎者ほどその理を知らず、懸命に働いて、番頭なんぞになりくさったとか。 私は、働くほどの阿呆を知らず、それなのに働く大阿呆。  この世に、月を観、花を観、酒を飲むほどの幸せを知らず。 それなのに働く。これを大阿呆と言わずして何と言うか。 金さえあれば遊んで暮らせるものを。 世の金持ちが恨めしい。世の金持ちが恨めしい。
映画

ミラーズ

昨夜、DVDで「ミラーズ」を観ました。 鏡を媒介にして不思議な出来事が起こるホラーサスペンスです。 五年前に火事で廃墟となったデパート。鏡で覆われた精神病院の拘束室。真夜中の警備。怖い小道具がずらりとそろっています。「リング」を思わせる謎解きの要素が強いですが、観る者をぐいぐいと引き込んでいきます。 そして、衝撃のラスト。的中率0%を謳い文句にしているだけあって、とても予測不可能なラストです。 堪能しました。ミラーズ (完全版) キーファー・サザーランド,ポーラ・パットン,エイミー・スマート20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
精神障害

最近、夢見がよくありません。 人から罵詈雑言を浴びたり、得体の知れぬものにおいかけまわされたり。 ショ-ペンハウアーは「夢は短い狂気、狂気は長い夢」と言いました。フロイトは、悪夢について長く興味深い論考をおこなっています。 とっぴなところでは、スウェーデンの神秘主義者、スウェーデンボルグが、夢は幽体離脱時の実体験であると言っています。 いずれにしても、よくわからないもので、ときに狂気を帯びている、ということでしょうか。 私はそもそも躁鬱病を患う狂人ですから、夢でも、覚めていても、始終狂気のなかにいるのでしょう。 困ったことです。
文学

死の文学

文学と死は、なんと離れがたく、抱き合っていることでしょう。 あまたいる自殺をとげた文学者。 あるいは情死。または孤独死。自衛隊の決起を促して死んだ文学者もいました。 文学者が死を甘美なものと捉え、そこから抜け出せなくなるのは、故なしとしません。死は未知であり、死を求める者の心に従って、自在に変化し、その魅力的な姿を現します。 私は、精神の病を患い、渇きにも似た切羽詰った心で、自死を模索したことがありました。しかしそれを実行しなかったのは、死は、私にとって魅力的でありながら、あまりに恐ろしいことであったからです。狂気のなかに、わずかに正気が残っていたのでしょうか。 そして今にいたるも、情けなく、生き残っています。 自死をとげた原民喜に、「夏の花」という小説があります。 自身の被爆体験を描いた小説です。 悲惨な被爆地の状況と、被爆者の切ない心情を描きながら、その文章はあまりにも美しいのです。 戦後最も美しい散文と、評されたほどです。 いわば死にいく他者と、死に抵抗する我を描いた小説で、それはまさしく、死の文学です。 もっとも痛ましい状況を、もっとも美しく歌わずにおられなかった作家の心情を思...
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