2010-07-08

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思想・学問

毒キノコ

人は意味不明の事態が起きると、必死で、自分たちが持っている知識や常識でそれを説明しようとする本能があるように思います。 人類学者、クリフォード・ギアーツは、フィールドの村で、数日の間に異常発達した毒キノコを見た村人たちが、口々に独自の解釈を述べ合った、と報告しています。 一時期よくテレビに出て超常現象は全部デタラメだ、と言って小銭を稼いでいた大槻教授も、この村人たちと同様、自らの知識や常識を守るため、必死になったのでしょう。忙しい物理学者がテレビで遊んでいる暇はないでしょうに。 超常現象や、キリスト教の奇跡、また、神がかりや口寄せなどの説明できないものは、社会の常識や科学を脅かし、人々を不安に陥れます。 この不安から逃れようと、良識ある大人は、大槻教授のようにあらゆる知識を動員して科学的に説明しようとします。 その姿は、執着そのもの。 どうして浅はかな人間が考え出した常識やら科学やらに固執するのでしょうか。 説明できないものであっても、いずれ科学的に説明できるようになるかもしれません。 また、人間は超自然的なものを求めてしまいますから、それらを否定してみたところで、自慰行為に過ぎません...
映画

こわい童謡

昨夜は久しぶりに和製ホラーを観ました。 「こわい童謡」表の章・裏の章の2本です。 表の章は多部未華子が主演を務めています。 ある全寮制の女子高の合唱部員が次々に自殺したり、失踪したりします。 多部未華子演じる女子高生は、合唱部で練習している童謡と事件との奇妙な一致点に気付き、一人真相を突き止めようとしますが、結局精神を病んで、謎は謎のまま終わります。 裏の章では、その五年後、廃校となった女子高に、テレビ局が取材に訪れ、音響研究家を演じる安めぐみが、残された5年前の音声を手がかりに、次々と謎を解いていきます。 表の章は、わけもわからず奇怪な事件が美少女たちを襲い、美しい映像と謎がそのまま残される神秘性が、「ピクニック・アット・ハンギングロック」を思い起こさせます。 浪漫的・美的恐怖映画といったところでしょうか。 裏の章は、逆に謎解きをスリリングに描いたサスペンスになっています。ただ少し説明くさいのが鼻につきます。ラストは驚愕です。 期待しないで観たのですが、2本とも、良くできていました。ゾクッとしましたね。  日本人には日本のホラーが怖いように思います。恐怖シーンも抑えめの作品が多いです...
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