思想・学問 毒キノコ
人は意味不明の事態が起きると、必死で、自分たちが持っている知識や常識でそれを説明しようとする本能があるように思います。 人類学者、クリフォード・ギアーツは、フィールドの村で、数日の間に異常発達した毒キノコを見た村人たちが、口々に独自の解釈を述べ合った、と報告しています。 一時期よくテレビに出て超常現象は全部デタラメだ、と言って小銭を稼いでいた大槻教授も、この村人たちと同様、自らの知識や常識を守るため、必死になったのでしょう。忙しい物理学者がテレビで遊んでいる暇はないでしょうに。 超常現象や、キリスト教の奇跡、また、神がかりや口寄せなどの説明できないものは、社会の常識や科学を脅かし、人々を不安に陥れます。 この不安から逃れようと、良識ある大人は、大槻教授のようにあらゆる知識を動員して科学的に説明しようとします。 その姿は、執着そのもの。 どうして浅はかな人間が考え出した常識やら科学やらに固執するのでしょうか。 説明できないものであっても、いずれ科学的に説明できるようになるかもしれません。 また、人間は超自然的なものを求めてしまいますから、それらを否定してみたところで、自慰行為に過ぎません...