2010-08-14

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美術

日本美術のヴィーナス

日比谷の出光美術館に出かけました。 日比谷公園の地下駐車場に車を停めましたが、ガラガラでした。お盆なんですねぇ。  展覧会は、「日本美術のヴィーナス」です。 江戸から終戦直後までの、浮世絵を始めとする美人画を一堂に並べたものです。 最初の絵が普賢菩薩だったのには驚きました。 中性的に表現されてはいるものの、男じゃないですか。 しかしその後は、遊女やら少女やらの美人画ばかりで、飽きさせません。  私がとくに気に入ったのが、葛飾北斎の月下歩行美人図です。 図録の写真を撮ったのですが、フラッシュで焼けてしまいました。  はかなげな美人が物思わしげに月の下をゆるゆると歩く姿は、なんとも幻想的で、私はしばし、この絵の前に立ち尽くしました。 この図録を枕の下に入れたら、満月の晩、現れて、私と夜の散歩を共にしてくれないでしょうか。 あるいは夢に現れて、月夜の逢瀬を演じてはくれないでしょうか。 画狂老人の筆の冴えは、はるか時を越え、私に恋心を抱かせたのです。
映画

ゴースト・ファンタジー

夏といえば怪談ですが、22年前の邦画で、幽霊とのふれあいを優しく描いた佳品があります。 「異人たちとの夏」です。 まだハリウッドの名作「ゴースト」が製作される前の作品です。  妻と別れた風間杜雄演じる中年男が、死んだはずの両親に再会します。 両親は主人公と同年輩です。 下町の小さな借家で、主人公は懐かしい両親と、昔ながらの生活に触れます。 浅草ですき焼きをごちそうになったり、小言を言われたり。 主人公は両親との甘い時間に陶酔していきますが、次第に衰弱していきます。 衰弱の様子を見て、ここが潮時と、両親はあの世に戻っていくのです。 両親との二度目の別れです。 そのとき、中年男は人目もはばからずに泣くのです。 両親との再会と時を同じくして、中年男は新しい恋人を得ており、恋人との関係も良好なのですが、両親との別れのあと、恋人は・・・、後は小説なりDVDなりでお楽しみください。 多分この映画の後、幽霊と親和的な物語が展開する映画やドラマが増えたように思います。 怖いだけではない、切ないゴースト・ファンタジーです。異人たちとの夏 山田太一松竹ホームビデオ異人たちとの夏 (新潮文庫)山田 太一新潮...
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