2010-09

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思想・学問

家屋

民主党代表選の決着とともに、猛暑は終わりを告げました。 ここ数日、朝夕は肌寒いほどです。 日本の家屋は夏をしのぎやすいように造られている、とはよく聞くことです。 裏を返せば、寒さには弱いということでしょうねぇ。 障子やら襖やら、紙で外と内を区切ろうというのですから、ずいぶん心細い話です。 現在私はコンクリートで分厚く固められた集合住宅に住んでいるので、冬は暖房がほとんど要らないほど暖かいのですが、夏は冷房なしにはいられません。駅近くに立地しているので、騒音やらプライバシーやらで、窓を開けて涼をとるということは考えられません。  プライバシーといえば、これは訳語がないのですね。 訳語がないということは、わが国ではもともとそういう概念がなく、また、文明開化以降もそのような概念を持つ必要がなかったということでしょうか。 日本家屋の特徴は、部屋と部屋を襖で仕切ること。 つまり大部屋を小さく仕切っただけのことで、開けようと思えば簡単に開けられますし、鍵をかけても素手で破壊できます。 幼児の頃から個室を持つのが当たり前の欧米とは大きな違いです。 「水戸黄門」などでは、旅籠で休むご隠居一行のすぐ隣、...
思想・学問

男の愚挙

主に男が犯す愚の一つに、思想や大義のために過激な行動をとることがありますね。 現代で言えばイスラム過激派などの宗教組織によるテロ。 二十五年前には、左翼過激派によって当時の国鉄浅草橋駅が焼かれ、私が通っていた高校は臨時休校になり、高校生だった私は不謹慎にも喜びました。  ナチや共産主義、日本の軍国主義なども、思想や大義のために愚挙にでました。 さかのぼって、西南戦争などの不平士族の反乱は、武士の命ともいえる刀を取り上げられることへの精神的苦痛の表明でもあったことでしょう。 明治九年、西南戦争の前年ですが、神風連の乱が熊本で起きました。 政府軍を急襲し、損害を与えましたが、戦いは呆気なく終わり、神風連の士族たちは多くは戦死または自刃しました。 神風連は、宇気比(うけい)と呼ばれる儀式によって神託を聞き、忠実にそれに従った、と言います。 どんなに有利な条件でも、神託が不可であれば決行を思いとどまり、またどんなに危険な状況であっても神託が可であれば、断然これを決行した、とのことです。 神風連の士族が狂信的に神道を信じ、その神託が絶対であったかどうか、今となってはわかりません。 しかし、いくら...
社会・政治

中国漁船

外国の侵略をうけたとたんに、国内のいっさいの争いやねたみは消え失せ、帝国のすべての力が一つになって共通の敵に立ち向かうであろう。(中略)日本の首都や港町を破壊したり、沿岸を荒らすことはたやすいことであろうが、国内に奥深く入っただけで、決定的な打撃を受けるのである。(中略)敵の大軍を打ち破ることは、もっとも狂気じみた、命にかかわる企てであろう。(中略) 日本と中国とには、大きな隔たりがある。 上記は、幕末に日本へ馬を買い付けに来たイギリス軍将校の日本滞在記にみられるものです。 日本が軍事的脅威になり得ることを、中国と比較して論じています。 幕末、小さく野蛮な島国だと思っていた日本が、実際に来てみると、大名から庶民に至るまで、清潔で誇り高く、好奇心旺盛で、ヨーロッパ人に対し友好的であることに驚いています。  フランシスコ・ザビエルも、今まで出会った異教徒のなかで最も優秀な民族、と誉めたたえています。  古く、聖徳太子は、日出ずる処の天子、書を日没する処の天子に致す。恙無しや、と、当時の大帝国、隋を見下したような手紙を送り、日本人の鼻っ柱の強さを東洋世界に喧伝しました。 しかるに、昨今の日中...
社会・政治

情報革命

今日、科学研究費補助金の説明会に行って、隔世の感を覚えます。 私が科学研究費補助金の事務を担当していたのは、もう10年以上前。 その頃には、締切日になると山のような申請書を抱えて東大や筑波大が4トントラックを何台も仕立てて文部省に乗り込んだものです。  今は、e-Rad(府省共通研究開発管理システム)により、紙は一枚も使わずに申請できます。 わずか10数年で、世界は変わりました。 私が就職した19年前、オアシスだとか書院だとか、ワープロが全盛でした。それから5年もたたないうちに、パソコンが普及し始めました。最初は係に一台。やがて二人に一台。そして全員に一台づつになるまで、数年しかかかりませんでした。 今では、パソコンなしには何の仕事もできません。 多分現在私たちが置かれている状況は、情報革命というべきで、これは19世紀の産業革命に匹敵するほど、人間の生活を変化させるものだと思います。これがいつまで続くかわかりませんが、ことの本質から言って、100年以上は続くんじゃないでしょうか。 弊害として考えられるのが、リアルな人間関係を苦手とし、仮想空間での関係性を重んじること。 しかし人間はどこ...
仕事

科学研究費補助金

今日は文部科学省及び学術振興会が主催する科学研究費補助金の説明会のため、東大安田講堂へ行ってきます。 科学研究費補助金はわが国で最も規模の大きい競争的学術助成金で、小は50万円程度のものから、大は1億円を超えるものまであります。 文学・哲学から医学・宇宙科学など、あらゆる分野に渡り、若手向けや新しい学問分野向けなど、様々に分かれて公募しており、その事務手続きは煩雑です。 私ははるか10年以上前、この仕事に関わったことがあります。 私は担当ではないのですが、暇そうにしているせいか、助っ人に指名されました。 少しずつ仕事を増やして、体を慣らせという、職場の暖かいご配慮と思うようにして、まずは遅刻せず、居眠りせず、最後まで聞いてこようと思います。科学研究費補助金からみる全国大学総合ランキング―科学研究費補助金採択研究課題数による大学の研究活性度の調査研究 (科学研究費調査研究シリーズ)野村 浩康,光田 好孝,前田 正史,前橋 至慧文社
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