2010-10-01

スポンサーリンク
文学

月光

此の歌即ち是如来の真の形体なり。 されば一首詠み出でては一体の仏像を造る思ひをなし、一句を思ひ続けては秘密の真言を唱ふるに同じ。 我此の歌によりて法を得ることあり。 もしここに至らずして妄(みだ)りに人此の道を学ばば、邪路に入るべし。 上記は、「明恵上人伝記」に見られる、西行法師の言葉です。 歌を詠むことを仏道修行と考え、仏像を彫るごとく歌を詠む、という覚悟のほどが示されていますが、少々カッコつけな感じがしますね。  月を見て 心浮かれし いにしへの 秋にもさらに めぐり逢ひぬる独り草庵で月を見ていて、出家前の、月に浮かれた頃を思い出して感慨にふける歌と見えます。 西行法師らしい感傷が感じられます。 なにごとも 変はりのみゆく世の中に おなじかげにて すめる月かな こちらも月。 何事も変化してやまないのに、太古から変わらず美しい光を放つ澄んだ月を賞賛しています。 ゆくへなく 月に心のすみすみて 果てはいかにか ならむとすらむ またまた月。 こんなに月光に心奪われて、自分はどうなってしまうんだろう、と嘆いています。 自由奔放な歌で、西行法師以前には見られなかった歌風ですね。 心なき 身に...
社会・政治

障害者権利条約

精神障害を発症して、6年半になります。 最初はうつ病と診断され、次に適応障害、その後躁エピソードが現れて双極性障害に病名が変わりました。 躁エピソードは九カ月続きましたが、躁を抑えるリーマスという薬がよく効いて、今のところ一回だけで済んでいます。    しかし躁状態は、自分を神のような万能の人間であると思いこみ、浪費や乱暴を働く怖れのある危険な状態です。 この時、私は措置入院の危険があったわけです。 また、うつ状態の時には、役に立たない、この世に必要ない人間だと信じ込み、自殺や自傷の怖れがあり、こちらも危険で、措置入院の可能性があります。 措置入院は明らかに人権侵害ですが、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律によって、自傷他害の怖れがある場合に限り認められています。  私は幸いにして、通院治療で現在、寛解の状態にあります。 双極性障害は高血圧などと同じで、完治はほぼありえないということなので、寛解状態を維持し続けることが目標になります。 それでも、この法律があるかぎり措置入院の可能性は、今後とも0ではありません。 私の知り合いの多くの閉鎖病棟への入院経験者は、とても怖ろしく、ひどい扱...
スポンサーリンク