思想・学問 父親不在
最近NHKで今年の大河ドラマ「江」の宣伝をしていますね。 江は秀吉の命令で三回もほとんど会ったことのない男と結婚させられたとか。 しかしそれは時代標準であり、ご本人はなんとも思っていないようです。 秀吉は江の父親ではありませんが、父親的役割を引き受け、父親として三回の婚姻を進めたのでしょう。 かつて、父親は家族の上に君臨する権威者であることを求められました。 その役割は、社会性や協調性を厳しく子に教え、強さを演じ、優しさを装い、背中で語ることでした。 昔のドラマでちゃぶ台をひっくり返すシーンがでてきますが、あれ、本当にあちこちで見られた光景なんですよねぇ。 何人か子どもの頃にそういう目に会った友人を知っています。 私の父はちゃぶ台をひっくり返すことこそしませんでしたが、怒ると鬼の形相でした。 不登校とかひきこもりが社会問題になるようになって、よく父性の喪失と母性の過剰が原因ではないか、という言説を目にします。 父親は仕事に追われてほとんど家にいない、母親は過剰な愛情を注ぐ、その間子どもは社会性を身につけることが不可能になり、自らに閉じこもる、というわけです。 ことはそう単純ではありま...