2011-01

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映画

ザ・ウォーカー

昨夜はDVDで「ザ・ウォーカー」を鑑賞しました。 世界を巻き込んだ大戦争から30年を経た世界。 文明は失われ、かつて平気で消費していた石鹸やシャンプーを奪い合うようになり、水は高値で取引されています。 そんな中、独り、ある本を運ぶため、西に向かって歩き続けるデンゼル・ワシントン演じる男。 その本は、崩壊寸前の人間社会を復活させる切り札と見なされています。 旅の途中、次々に襲いかかる強盗やならず者。 しかし男は、無敵の強さで躊躇することなくそれらを殺害していきます。 関わるな、歩け、という男が自分に言い聞かせる言葉が、木枯らし紋次郎の、あっしには関わりのねえこってす、とかぶります。 そしてその強さは座頭市と。 本を何が何でも手に入れたいと執念を燃やす町の支配者は、宿場を支配するヤクザの親分とかぶります。 薄暗い茶色がかった映像が世界の絶望を、町の支配者から脱出して途中から旅を共にする少女の力強い意思を持った目が希望を表わしています。 「北斗の拳」、「バイオレンス・ジャック」、「マッドマックス2」などの、一度滅んだ後の世界を描く作品としては、極めてシンプルな作りになっています。 ただ、本の...
文学

大寒

今日は大寒ですね。 その名のとおり、ここ数日、南関東でも底冷えの日が続いています。 幸い雪は降らず、連日晴天ですが、晴天ゆえの放射冷却と空気の乾燥に悩まされています。  冬を詠んだ句はたくさんありますが、わりと知られている句を数句。 大寒の  薔薇に異端の  香気あり  飯田龍太 本来初夏に咲くはずの薔薇が、おそらく温室栽培なのでしょう、大寒に咲いている。季節はずれにさく薔薇の美しさに異端をみたということでしょう。 大寒・薔薇・異端・香気と、二文字の漢語表現が俳句らしからぬ幻想美を生んでいるように思います。 大寒や 北斗七星 まさかさま 村上鬼城 何の用事があったのか、大寒の夜に外出したのでしょう。 寒空を見上げたら、北斗七星がさかさまに見える、不思議なことだ、ということでしょうか。 最後の、まさかさまがユーモラスですね。 冬日今  瞼にありて  重たけれ  高浜虚子 寒さの中にも冬の日があたって、しかも瞼にあたって眠くなる、そんな幸せな冬の日向ぼっこでしょうか。 私は毎日17時15分の定時で帰宅しています。 ここ数日、その時間に職場を出ると、西の空がうっすら明るく見えます。 冬至から...
思想・学問

世界の終わり

世界の終わりという観念には、どこか人を浮かれさせる要素がありますね。 一種のスペクタクル願望ですかね。 阪神淡路大震災や太平洋戦争末期のような、本当に世界の終わりかと思うような悲惨な状況が発生した場合はそんな浮ついたことは言っていられないでしょうが、観念の遊びとしては面白いと思います。 平安時代に末法思想が流行ったのも、わくわくするような観念の遊びであったことでしょう。 江戸時代末期のおかげ参りやええじゃないかも、古い時代の破滅を予見した庶民が浮かれ騒いだというのが実態ではないかなと思っています。 「12モンキーズ」では、ウィルス学者が、世界中を旅して猛毒のウィルスをばらまいて回るオチがついています。 ウィルス学者は本気で人類絶滅を実行したのです。 その時のウィルス学者の慈愛に満ちた微笑みが印象的です。 彼は言わば、人類を苦しみから解放しようとしていたのでしょう。 私の職場の先輩で、もう定年退職して5年になるじいさんと時折飲むのですが、「若い頃は歯痛に悩まされたけど、今は歯が一本もないから楽だ、歯なんてあるから痛いんだ」と言っていました。 それを敷衍すると、人間は存在するから苦しいんだ...
文学

不条理

生後わずか12日の長男を、41歳の母親が風呂で溺死させたという痛ましい事件が起こりました。 育児に悩み、将来を悲観して無理心中を図った、とか。 しかし乳幼児ではない大人は、どんなに意思が強くても風呂場で入水自殺できるものではありますまい。 息苦しければ顔を上げてしまうでしょう。 夫が風呂場にいる妻と息子の遺体を見て、消防と警察に連絡したとか。 わずか生後12日で育児ノイローゼのために赤ちゃんを殺害するとはにわかには信じがたい事実ですが、事実は小説より奇なり、世の中なんでもおこるのですねぇ。 そういえば夫婦で酔っぱらって銃を使った、ウィリアム・テルごっこ、をやっていたところ、誤って夫が妻を射殺してしまった、という笑えない事件が昔米国で起こりました。 しかも犯人が、ニュー・ウェーブSFの旗手にしてビート・ジェネレーションの代表、ウィリアム・S・バロウズであったことから、センセーションを巻き起こしました。 バロウズといえば、ヤク中でアル中でゲイ寄りのバイセクシャル。  代表作「裸のランチ」など、良く言えば実験的、悪く言えば意味不明。  クローネンバーグ監督が「裸のランチ」を映画化した時、あま...
思想・学問

TFT 思考場療法

昨夜書店を冷やかしていたら、変わった本を見つけました。 森川綾女という心理カウンセラーの「ツボ打ちTFT療法 漢方と科学を融合して心身をリセット」と「たった2分で心がスッキリする『体のツボ」』」です。 TFTというのは、Thought Field Therapyの略で、思考場療法と訳されていました。 これはある米国の心理カウンセラーが、水恐怖症の患者を治療するなかで、「水を考えるだけで胃が痛くなる」という患者の言葉を聞いて、たまたま漢方を学んだことがあり、胃は経絡では目の下がツボだと思いだし、患者に指で目の下をトントンと数十秒押させたところ、胃痛が収まるどころか、水への恐怖そのものが劇的に軽快した体験をきっかけにして生まれた療法だそうです。 このカウンセラーはその後10年間何千人もの患者に、色々なツボを押す治療を試みて、ついに簡単で誰にでもできるツボ押しの技法を完成させ、今ではイラク戦争でPTSDとなった兵士の心のケアや、災害にあった人々の治療に役立てているそうです。 日本では、新潟中越地震の際、被災者にTFTのやり方を書いた冊子を配布し、一定の効果を得た、とのことです。 日本でも一部...
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