2011-02

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美術

幽体の知覚

今日は六本木ヒルズの森美術館に出かけました。 展覧会は、小谷元彦展 幽体の知覚です。 現在活躍中の30代の芸術家による作品群は、美と醜の垣根を軽々と乗り越え、物思わしげな雰囲気で、私に迫ってきました。 床と天井に鏡を張り、四方を滝の映像を流します。 すると、上を向けば滝に上っていくように見え、下を向くと奈落に落ちていくように見えます。 私は上を向いたり下を向いたりして、自然の造形を自在に操る技に酔ったのです。 また、痩せた馬に乗った骸骨のように痩せた男が刀を振り上げている等身大の彫刻は、ぞっとするほどの迫力がありました。 この作家は、造形の根源を覗きたいという深い欲望を抱えているかのごとく、骸骨だったり、鍾乳洞だったり、少女だったりを、哲学的とも言える問いかけをもって投げかけてくるのです。 そのため、見終わったあと、非常な疲労を感じました。 帰りは六本木ヒルズから麻布に向かい、麻布十番商店街を冷やかし、疲労を癒すため珈琲をいただき、大江戸線の麻布十番駅から帰りました。 疲れましたが、むしろ心地よい疲れで、充実した美術鑑賞だったように思います。小谷元彦 幽体の知覚 Odani Motoh...
文学

高等遊民

最近、非正規雇用者の増大やニートが社会問題になっています。 明治末期から昭和初期にかけても、似たような問題がありました。 高等遊民の問題です。 高い教育を受けながら、就職せずにふらふら遊んでいるインテリです。 高等遊民というと、真っ先に思い浮かぶのは夏目漱石の「それから」に出てくる主人公でしょう。 高等教育を受けながら職に就かず、親からの仕送りで家に書生まで置いて読書や観劇にひたり、友人の奥さんと不倫する、どうしようもないやつです。 松田優作と藤谷美和子主演で映画化もされました。 ささやくようなセリフまわしの、静かな良い映画でした。 時の政府は高等遊民が共産主義や無政府主義などの反国家的な思想傾向を持ちやすいことから、これらを根絶やしにしようとしました。 つまり、職に就かせようというわけです。 しかし、高等遊民には武士は食わねど高楊枝的な態度の者が多く、求人があっても大学出の自分には不釣り合い、として断ってしまうことが多々あったと言います。 これなど、現在見られる大企業志向とだぶりますね。 高等遊民と言っても「それから」の主人公のように裕福な者ばかりではなく、生活のために日雇いの仕事を...
社会・政治

女性管理職

近頃女性の管理職が増えてきました。 先ごろ無罪になった村木厚子厚生労働省局長をはじめとして、さまざまな分野で女性が社会進出しています。 大変結構なことです。 私はかつて、40人もの主婦をアルバイトで使っていましたが、たいへん有能な方が多く、女性だからと家庭に収まる人ばかりでは、社会的損失だと思ったのです。 逆もまた真なりで、男だからというだけの理由で、能力がないのに働かなければいけない、というプレッシャーにさらされるのは本人にも社会にも不幸なことです。 会社で働くことが向いている男もいれば女もおり、専業主婦が向いている女、専業主夫が向いている男もおりましょう。 性差ではなく、個体差で物事を考えたほうが良いでしょう。 さて、ある雑誌のコラムで、女性管理職は女性の部下を嫌う傾向があることがアンケート調査で判明した、とありました。  面倒くさい、友達感覚で寄ってくる、仕事とは関係のないプライベートなことを相談してくる、注意するとそのことを社内中に言いふらす、などが理由として挙げられていました。 私がこれまで勤務してきた中で、女性管理職は何人もいましたが、若い女性の部下と諍いを起こしたという話...
その他

八百長

その昔八百屋の長兵衛が囲碁仲間の親方にわざと負けて機嫌を取り、親方に野菜をたくさん買ってもらったのが八百長という言葉の始まりと聞きました。 語源からして相撲部屋の親方が絡んでいるのですね。 相撲に八百長疑惑は昔からありました。 引退した板井が大規模な八百長の告発をして世間を騒がせたのは記憶に新しいところです。 しかしその時は確たる証拠がなく、疑わしきは罰せずということで、建前上、八百長は今まで存在しなかったことになっています。 ところが今回は46通に及ぶ八百長を疑わせるメールがでてきたとか。 削除してもメールの内容って蘇っちゃうんですねぇ。ゾンビメールですねぇ。 悪いことはできないものです。 ただ、八百長は賭博と違って犯罪行為ではないため、相撲協会がどう判断するかに関与したとされる力士の命運はかかっているようです。 相撲には初切(しょっきり)という禁じ手やおふざけを盛り込んだコントのような取り組みがあります。 相手のおしりを蹴飛ばしたり髷をつかんで振り回したり。 当然勝ち負けなどはどうでもよい、見世物です。  また、海外での興行を見ると、明らかにシナリオどおりに相撲をとっているのが分か...
映画

ホラー・コメディ

昨夜はホラー・コメディを鑑賞しました。 「ゾンビーノ」です。 宇宙から有害な物質が降り注いだパラレルワールド。 死者が蘇り、ゾンビとなって人間を襲います。 ゾンビの目的は人肉を食らうこと。 頭を撃ち抜くか、首を切断すればゾンビは動かなくなります。 ここまでは普通のゾンビ映画。  ゾンビ戦争を勝ち抜いた人間は、ある特殊な首輪を発明します。 この首輪をはめると、ゾンビは大人しくなるばかりでなく、人間の命令に従う奴隷となります。 そのため、多くの家庭ではゾンビを奴隷として、またはペットとして飼っています。 ある少年の家で飼われていたゾンビの首輪が壊れ、隣家の嫌味なばあさんを食い殺してしまいます。 少年はゾンビとして蘇ったばあさんを襲い、スコップで首を切断します。 少年が飼っていたゾンビは危険であるとして収容所に連れて行かれ、ゾンビばかりの工場で働かされるはめになりますが、少年は隣家の、工場で元働いていたおじさんを頼り、工場から自分のゾンビを救い出そうとします。 このおじさんは美少女のゾンビを飼って、まるで恋人のように扱っている粋人です。 おじさんは工場にいるゾンビの首輪を壊し、それがきっかけ...
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