文学 団鬼六、逝く
団鬼六が亡くなったそうですね。 享年79歳。 好きなことをして、面白おかしい人生だったのではないでしょうか。 団鬼六といえばSM官能小説「花と蛇」。 日活ロマンポルノの看板でもあり、これを代表作と見る向きが多いようです。 しかし団鬼六のSM小説は、サド侯爵の「悪徳の栄え」のような残酷描写はほとんどなく、どちらかといえば精神性の高い作品に仕上がっています。 もともと純文学志向だったそうですから、それも故なしとしません。 私はSM官能小説よりも、「異形の宴」や「美少年」など、官能のスパイスを効かせた文学作品にこそ、彼の真骨頂があるように思います。 教員をやっていた頃、奥さんを若い男に寝取られ、奥さんから「本当のセックスの喜びをその若い男に教えられた」と言い放たれるヘタレぶりは、だからこそ官能小説の第一人者足りえたのではないでしょうか。 実践する能力が低く、妄想を膨らませる能力に長けていたのでしょうね。 一般に官能小説家として成功する人は、女性経験が少ない人が多いと言われます。 女性経験が豊富だと、セックスなんてこんなもの、という感覚に陥り、願望を含んだ妄想を膨らませることが難しくなるんでし...