2011-07-25

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思想・学問

陰翳

昨夜、リビングの照明が切れてしまいました。 エアコンに続いて、我が家の家電はリビングを狙い撃ちです。 寝室と書斎の照明は無事なので、とくだん問題はないのですが、家で過ごす時間の多くをまかなうリビングに照明がなく、エアコンもつかないのでは、電気を止められたわけもないのに、貧窮問答歌のような気分になります。 しかし、ものは考えよう。 幸い昨夜は涼しかったので、窓を開けて涼をとり、谷崎潤一郎の「陰翳礼賛」を思い出しつつ、ロウソクの炎で、リビングを照らしました。 電灯が普及するまでは、日本国中、夜はほの暗かったのでしょうね。 ロウソクの灯りというのは、なんとなくロマンティックな感じがします。 薄暗いとよけいな物が見えないせいか、何もかもが美しく感じます。 そういえば、バーの照明が薄暗くしてあるのは、女性が美しく見えるようにするためだとか。 若く美しい女性と飲んでいても、毛穴まで見えてしまうような煌々たる灯りの下では、興ざめというもの。  薄暗ければ、少々ブサイクでも、皺やシミがあっても、気にならないというものです。 谷崎翁、女好きだけあって、年をくってもなかなか良いところに目をつけたものです。...
文学

夕顔

昨日このブログに書いた「ホスピス」では、男が自分をいじめたグループ、中でも岡惚れしていた女を、生霊となって祟りをなすさまが描かれていました。 恋情が叶わないとき、可愛さあまって憎さ百倍とばかり、相手を恨むのは洋の東西、時代を問わず行われ、今現在も各地で行われていることでしょう。 六条御息所は生あるうちは生霊となって、死して後は死霊となって、光る君をめぐる女たちに害をなしますが、最初に害を与えた女は夕顔でした。 他の巻と違って夕顔に祟る霊が六条御息所だとははっきり書かれていないため、逢瀬を楽しんだ荒れた屋敷の地霊だとか、諸説ありますが、私は素直に、六条御息所の生霊デビューの巻と読みたいと思います。 夕顔の巻は、「源氏物語」全体を俯瞰すると、別編というか、大きなストーリーとはあまり関係のない、光る君の若き日のエピソードという趣に感じられます。 そして意外なほど、この巻は人気があるのですよねぇ。  まず、夕顔が可憐で頼りない、いかにもなお姫様風に描かれているのに、どこの何者だかはっきりせず、光る君も自分の氏素性を隠して密会を重ねるという、ミステリアスな雰囲気。 そして初めて二人きりで外出し、...
社会・政治

中国版新幹線

中国の高速鉄道で大事故が起きてしまいました。 なんでも落雷により前に電車がいる場合に自動で作動するはずの制御装置が壊れたことが原因だとか。 死者も多数にのぼるようです。 怖ろしいですねぇ。 世界最先端を高らかに謳う大中国の新幹線が、小さなトラブルをしょっちゅう起こし、ついには死亡事故まで。 他人事ながら、今後中国政府は高速鉄道を広げる計画や、諸外国に売り込む計画をどうするんでしょうね。 まさか今までどおりすすめるというわけにはいきますまい。 そんなことしたら、諸外国が中国から買わないのは当然だし、中国人の客も激減するんじゃないでしょうか。 日本では「2位じゃ駄目なんでしょうか」と志の低いことを言う議員が与党にいて、中国共産党には安全面に目をつぶってでも世界一速いことにこだわった人々がいます。 どちらも極端ですが、事故が起こる可能性を極限まで低下せしめなければ、人は電車に乗りません。 大体命がけで乗るようなものではありませんし。 中国政府には、これに懲りて、中国流のやり方を世界標準に改めてほしいものです。 コピー商品やバッタ品でかせいだり、毒入りの食品を売ったり、アップルをまるでぱくった...
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