2011-09-13

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文学

夜長

相変わらず残暑は厳しいのに、日は確実に短くなっていますね。 私はほぼ定時で帰宅します。 11月も終わりころになると、17時でも真っ暗なんですよねぇ。 あれはなんだか厭な気分になるものです。 やっぱり明るいうちに帰りたいですねぇ。 一方秋の夜長を楽しむ不良どもが平安貴族。 毎日昼頃起きてきて、深夜、牛車であっちの姫、こっちの姫と渡り歩きます。 破廉恥なやつらです。 秋の夜も 名のみなりけり 逢ふといへば 事ぞともなく 明けぬるものを 古今和歌集に見られる小野小町の歌です。 秋の夜が長いというのは名ばかり、あなたにあっていると、呆気なく夜明けがきちゃうんですもの、といった感じでしょうかねぇ。 遊んで生きていた平安貴族に比べて、百姓や漁師は毎日が生きるか死ぬかの戦いであったことでしょう。 そして平安時代、一般庶民が圧倒的多数。 雅な和歌などに接していると、ではこの頃、奴婢はどうやって生きていたのだろう、小作農はどうやって生きていたのだろう、という疑問に駆られます。 私たち安月給のサラリーマンは、いわば現代の水呑み百姓。 最低辺を生きていることは、間違いありますまい。 それならばなおさら、精神...
文学

vita sexualis

私にとっての性的な事件は、誰でもそうだと思いますが、若い頃に集中しています。 物心ついたとき、私にはすでに好きな子がいました。 小学校1年生、7歳の頃です。 その女の子とは気が合って、互いの家を訪問したりして、遊んでいました。 遊ぶといっても、私は普通の男の子のように外を駆け回るのは好みませんでしたから、もっぱら家の中でおしゃべりをしたり、じゃれあったりして遊んでいたのです。 お医者さんごっこなんかして、まだ役に立たないはずの幼い性器が勃起したりして、戸惑ったものです。 じゃれあっている時に、なんとなく、口づけしたのですよねぇ。 7歳というのはちょっと早いような気もしますが、「好色一代男」の世之介は6歳で初体験を済ませていますから、私なんか可愛いものですねぇ。 小学校4年生から6年生にかけて、私の心をときめかす女子は現れませんでした。 しかし、私を困らせる女が登場しました。 4年生のときに隣の席になり、なんとなく仲良くなったのですが、そのうち彼女はストーカーまがいの行為にでました。 ラブレターをよこす、風邪で休めば花束をよこす、写真をくれ、と言ってくる。 私は終始、無視し続けていました...
文学

残暑

ここ数日非常に厳しい残暑が続いていますね。 まだエアコンなしでは眠れません。 夏はあんまり暑くなかったように感じますが、残暑がしつこい感じがします。 秋暑き 猫の横顔 たけだけし  日野草城 猫の横顔がたけだけしいだなんて、よけい暑くなっちゃいますよ。 うそでもいいから日向で気持ちよさそうに寝ていなさい。  友を葬る 老の残暑の 汗を見る  高浜虚子 これはまだ私にはわからない心境ですねぇ。 友人の葬式というのは出たことがありません。 ていうか、友人で死んだやつはまだいません。 しかしそれでも、ドスのきいた、迫力ある句であることはなんとなくわかります。 ぢりぢりと 向日葵枯るる 残暑かな  芥川龍之介  これはまた、なんとも不気味な句ですねぇ。 向日葵が枯れる風情というのは、他の花と違い、荒々しくて無様です。 向日葵が、死そのもののような無残な姿をさらし、なお、暑い、というのですから、うんざりします。 向日葵のグロテスクな花が枯れていくとは、句を読むだけで怖気がふるいますねぇ。 残暑が厳しいからと、残暑の句ばかり見ていたら、よけい暑くなってしまいました。 エアコンが普及する前、人々は暑...
社会・政治

サイレント・テロ

バブル崩壊後に成長し、景気の良い時代を知らない若者が、非正規雇用、ニート、引きこもりなどになってしまい、格差社会の広がりの中、晩婚・非婚化が進むなどして、積極的に消費を抑える、サイレント・テロなるものが起こっているそうですね。 車も買わない、バイクも買わない、オーディオ機器も買わない、旅行にも行かない、必要なのはパソコンだけ、となってしまっては、製造業も販売業もお先真っ暗です。 サイレント・テロによって起こるのは、消費が冷え込んで企業の業績が悪化し、非正規雇用を筆頭に労働者が解雇されたり給与が下がったりする事態。  つまりサイレント・テロは、おのれもろともこの日本社会の繁栄を破壊してしまおうという、恐るべき謀略であると言えます。 しかし、本物のテロと違って、何も違法行為をしておらず、これを取り締まることはできません。 できることは、政府が強権的に富の再分配を行うか、景気が好転してサイレント・テロが起きない状態になるのを待つか、どちらかしかありません。 なんだか寂しい話ですねぇ。 働いて日本社会に貢献したくても、それなりの職がなくてフリーターになり、ワーキング・プアに喘いで格差社会を呪い...
映画

ヴァイオレント

昨夜は掘り出し物に当たりました。 あんまり期待しないで観たんですが、女同士の争いを描いたサスペンス「ヴァイオレント」はべらぼうに面白い作品でした。 順調に出世街道を走っていたキャリア・ウーマンのアレックス。 ところが、約束されていた重要ポストを、別の女性社員、アンに奪われてしまいます。 小さな復讐心が芽生えたアレックス。 アンの夫を誘惑し、関係を持ちます。 それを知ったアンがアレックスの家に怒鳴り込むのですが、もみ合う間、偶然にアンが転倒し、後頭部をテーブルの角に強打して即死しています。  ここからが、アレックスの本領発揮です。 持ち前の明晰な頭脳と度胸で、アレックスを追い詰める刑事を翻弄します。 もはやこの先は、見事なコンゲーム。 騙し騙され、おのれの利益のために頭を絞り、非道を働くアレックスと刑事。 さて、どちらが勝利を収めるのか、見てのお楽しみです。 ドライな感じのサスペンスで。美女が犯人だからといって、お色気は期待しても無駄です。 純粋にコンゲームを楽しみましょう。ヴァイオレント ホリー・パーキンス/メリッサ・ピカレロ/フランキー・アヴォレッタ/アン・ホーソーン/アンドリュー・...
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