文学 言語感覚
先ほど歌番組を見ていて、わがくにびとの言語感覚はいったいどうなってしまったのかと、腹立ちを禁じえませんでした。 あまりにストレートな求愛、あまりにストレートな浅薄なメッセージ。 それもいい年をした大人の歌い手が、そんなものを歌っています。 それに比べれば、ほとんど意味がない、アイドルグループの歌のほうが、遊び心があって良いと思います。 私の推測では、演歌なるものの流行が、浅薄な歌詞の歌を横行せしめた元凶であるように思います。 好きだの愛してるだの惚れたのはれたの、そういうことをストレートに歌われると、聞いてるほうは白けちゃうんですよ。 もっとあっさりと、しかし切なく、分かりにくく歌ってくれないと、白けちゃうんですよ。 遥かなる 岩のはざまに ひとりゐて 人目思はで 物思はばや 西行法師 この和歌などいかがでしょう。 遥か山奥の岩のはざまで、ひとり恋の物思いに沈もう、というのです。 奥ゆかしく、それだからこそ、情の強さを自然に感じますね。 また、 みじか夜の 残りすくなく ふけゆけば かねてものうき 暁の空 藤原清正 は、どうでしょう。 夏の短い夜が残り少なくなって、明けないうちから...