2011-09

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映画

サブリミナル

今日はやや難解なSF映画「サブリミナル」をDVDで鑑賞しました。 結婚寸前に婚約破棄された青年、自殺未遂を繰り返す女子美大生、イラク戦争から帰国後、精神を病んで入院中に失踪した息子を探す父親、ロンドンで暮らす何の関係もない3人の物語と、架空の都市、ミーンワイル・シティで新興宗教の教祖暗殺を企む謎の覆面男の物語が、脈絡もないまま同時並行で進みます。 観る者はわけもわからぬまま、灰色を基調とした暗い映像の中に引き込まれていきます。 やがてミーンワイル・シティの覆面男は、イラク帰りの兵士が深層意識の中で築きあげた架空の世界だということがわかります。 婚約破棄された青年は少年の頃空想の中で作った恋人だった女性と再会、女子美大生は自分の意識を探るために自殺未遂の映像を録画し続けます。 それぞれに心に傷を負った登場人物たち。 彼らが偶然あるレストランで一堂に会するとき、悲劇が起こります。 1981年の大作「愛と悲しみのボレロ」と構成が似ているな、と思いました。 1930年代から60年代までの30年に渡る4つの家族の絵空事めいた悲喜劇を、パリ、ベルリン、モスクワ、ニューヨークを舞台に同時並行で描き、...
映画

バッド・トリップ

「ゾンビ・ランド」や「ソーシャル・ネットワーク」などで売り出し中の若手俳優、ジェシーアイゼンバーグ主演の「バッド・トリップ」を観ました。 タイトルから想像される幻想的で魅惑的な悪の世界を描いたサスペンスを期待すると、見事に裏切られます。 ニュー・ヨークの一角、厳格なユダヤ教徒のコミュニティで育った青年。 彼はユダヤ教の指導者、ラビになることを希望し、日々勉学に励んでいます。 しかしある日、隣家に住む友人にそそのかされて、中身がMDMAだとは知らずに運び屋を勤め、大金を手にします。 やがて裏組織のなかでユダヤ人らしい商魂を発揮し、のし上がっていきます。 黒い服に黒い帽子、不自然に伸ばしたもみ上げ、いかにも厳格なユダヤ教徒然とした外見で税関をだましますが、正統的ユダヤ教徒がどういうものか分からない私には、感情移入できませんでした。 どちらかというと地味な人間ドラマと言う感じで、しかも主人公のバック・グラウンドが物語の重要な要素になっているうえ、そのバック・グラウンドが意味するところを理解できないのでは、楽しめるはずもありません。 私には退屈でした。バッド・トリップ 100万個のエクスタシー...
精神障害

診察

今日は二週間に一度の診察がありました。 じつはこの頃、仕事上で厄介な問題を抱えています。 すなわち、国庫金から支出される科学研究費補助金が、震災復興の財源をまかなうため、交付決定額の7割しか配分されていないのです。 最初は、後日残りの3割が振り込まれる、という話でした。 しかし最近、残り3割はカットになるのではないか、という噂が、大学などの教育研究機関の間でとびかっています。 私が勤務する国立の研究機関は比較的規模が小さいですが、それでも、交付決定額の3割というと、3千万円にも及びます。 科学研究費補助金はわが国の研究を支えてきた基幹的な資金であり、これが日本国中の大学等で一律3割カットされれば、わが国の教育研究に与える影響は計り知れません。 例えば、グローバルCOEのような大型の補助金ですと、一人の研究者に1億円以上の補助金を交付することになります。 それが3割カットされれば、7千万円。 研究計画を大幅に見直さざるを得ません。 もちろん、震災復興は急務であり、これを優先することは当然です。 しかし、国家の度量を測る指標ともいうべき科学研究費補助金を一律3割カットとは、いかにも乱暴な話...
映画

藤山直美の熱演が光る怪作「顔」を鑑賞しました。 暗い性格で引きこもりの中年女性、正子。 正子は母親の通夜の晩、明るく美人でホステスをしている日頃から不仲の妹を殺害してしまいます。 そこから、奇想天外な正子の逃亡劇が始まります。 ラブホテルの従業員、大分のスナック、九州の離島で漁業の手伝い、と流れていきます。 そのたびに、正子の表情は明るくなり、魅力的な女性へと変貌を遂げていきます。 子どもの頃夢だった自転車を乗り回し、会社の顧客データを盗んで会社をゆする佐藤浩一演じる元エリートサラリーマンに恋をし、それまでの引きこもりの人生の憂さを晴らすかのように弾けていきます。 藤山直美が、最初はドン臭くてひねくれた厭な女が、可愛らしい女性へと変貌を遂げていくさまを、自然に演じて、飽きさせません。 ラストでは、自転車と同様子どもの頃の夢だった泳ぐ事を、図らずもかなえてしまいます。 離島で犯人であることがばれて、浮き輪一つで海に泳ぎだすのです。 どこまでも生きようとするその姿は、感動的ですらあります。 彼女は無事に海をおよぎきりましたでしょうか、それとも力尽き、海の藻屑と消えたでしょうか、はたまた警察...
文学

台風

今日は大雨のはずだったのに、千葉市は薄曇りです。 なんだか拍子抜け。 私は7年ほど前に精神病を発病し、個人的にはずいぶん色々なことがあり、今思えば私のたましいは嵐の中にあったように思います。 しかしここ一年半ばかりは、すっかり落ち着きを取り戻し、凪いだ状態です。 高浜虚子に、 人生の 台風圏に 今入りし という句がありますが、今の私は台風圏から脱したところのような気分でいます。 そして現実の台風も、今日、私をマンションの中に閉じ込めるはずだったところ、一向に雨も風も私を襲う気配がありません。 私のたましいは、現実の台風をすら、はねつけてしまったのでしょうか。 もう、人生の台風圏に再突入するのは願い下げです。 凪いだ状態のまま、静かに、人生を泳いで生きたいものです。俳句はかく解しかく味う (岩波文庫)高浜 虚子岩波書店虚子五句集 (上) (岩波文庫)高浜 虚子岩波書店虚子五句集 (下) (岩波文庫)高浜 虚子岩波書店にほんブログ村 ↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
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