2011-09

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思想・学問

キューピーちゃん

私はこのブログで、たびたび同性愛を扱った文学や映画のことを書いてきました。 それというのも、私は高校生の頃から、同性には友愛だけを、異性には性愛だけを求めようとする現代日本の風潮に、強い反発を覚えてきたからです。 元来わが国では、性が倒錯しており、軽々と性の垣根を超えることを良しとしてきました。 それが明治のご維新以来、欧米の文化にかぶれたのか、同性間の性愛を悪と見なす悪習がはびこってしまいました。 嘆かわしいことです。 私はあまたの文学や芸術に接し、人間関係というのは男も女もなく、性愛も友愛もない、という確信を得るにいたりました。 性愛と友愛を超えた愛、もしくは、性愛と友愛を併呑した愛というものが、誠であろうと思います。 しかしそう考えるに到り、私は大きな矛盾を抱えることになりました。 すなわち、私の精神は男も女も性愛の対象であり友愛の対象であるべきだと考えているのに、私の性欲が、女をしか欲しないのです。 困ったことです。 これではまるで、片翼しかもたず、飛ぶことができない天使のごとくです。 高校から大学にかけて、多くの同性愛者からアプローチを受けて、心は揺らぎながら、どうしても一歩...
仕事

お馬鹿さん

近頃めっきり日が短くなりました。 職場を出る頃は薄明るくても、家に着く頃にはもう夜です。 寂しいですねぇ。 冬季うつ病というのがあるくらい、うつ病患者は日が短いのや寒いのが苦手です。 しかも最近、なんだか職場が騒々しく、いやな感じです。 騒々しいというのは、何もうるさいということではなく、年度も前半を終えようとして、色々な仕事が少しずつ増えて、気が立ってきているような感じがするということです。 思えば年度末、毎年毎年変な事件が起こり、これさえなければなぁと思ったものですが、事件が起きない年というのはそもそも有り得ないのです。 それは言わば、業務量増加に伴う不可避的なミスだったり、体調不良だったりする、どうしようもないこと。 そして事件が起こるたび、再発防止策の策定という名目で、さらに仕事が増えるのです。 おそらく人間は、組織的に生きるにいたって、延々とそんなことを繰り返し、今後も繰り返していくのでしょうね。 なんだか馬鹿馬鹿しいような。 しかし馬鹿馬鹿しいと言ってしまえばこの世に馬鹿馬鹿しくないことは存在せず、馬鹿馬鹿しい仕事をして給料をもらい、馬鹿馬鹿しい遊びにうつつを抜かし、馬鹿馬...
文学

不感

近頃偽装結婚というと、外国人が日本国籍をとるために行うものというイメージが強くなりましたね。 しかし以前は、同性愛者であることを隠すために男性同性愛者と女性同性愛者が行うという印象が強かったように思います。 江国香織の小説に、「きらきらひかる」という作品があります。 アルコール依存症の女と同性愛者の男がお見合いをし、なぜか意気投合して互いの秘密を知った上で奇妙な夫婦生活を始めるというものです。 これに夫の恋人である男が加わり、三人の生活はますます奇妙の度合いを深めていくのですが、作者独特の感性が、この難しい題材を瑞々しく描いて秀逸です。  後に映画化もされ、夫を豊川悦司が、妻を薬師丸ひろ子が、夫の恋人を筒井道隆が演じて、どこか乾いた印象を与えました。 同性愛者同士の男女が結婚する場合、互いにメリットがあると思いますが、この小説では女はアルコール依存症というだけで異性愛者であり、同性愛の男と結婚することは、ほとんど無意味なことであるように思えます。 しかし、子どもが欲しくないとか、そもそも性交渉に拒否感があると言う場合には、その限りではないでしょう。 三島由紀夫に「沈める滝」という小説が...
社会・政治

上海の地下鉄事故

上海の地下鉄で追突事故が起きたそうですね。 なんでも停車中の列車に後続の列車が追突したとか。 幸い死者は出ていないようですが、多くの負傷者が出ています。 これ、先の中国高速鉄道の追突事故と酷似していますね。 しかも事故後わずか5時間で運転を再開したというあたりも似ています。 中国の鉄道技術は世界トップレベルと聞いています。 ただ、技術はトップでも、システム運用のノウハウが欠けているようです。 それでは宝の持ち腐れ。 時間がかかってもよいから、システム運用についてじっくり検証し、長期の研修をおこなって鉄道マンの技量を向上させなければ、この種の事故は続くでしょう。 この種の事故の後、よく鉄道関係者が日本ではこんな事故は考えられない、とか言いますね。 あれは危ないですねぇ。 おのれの技術や技量やシステムを過信してはいけません。 日本でも起こりうる事故だと想定して、改めて点検を怠らないようにすべきです。 現に平成17年、福知山線脱線という大事故を起こし、多数の死傷者を出したことは記憶に新しいところです。 交通機関の事故にせよ、天災地変にせよ、テロにせよ、火事にせよ、雷にせよ、親父のはげ頭にせよ...
映画

HACK!-ハック!ー切り刻む

昨日はホラー映画ファンにはたまらない一作を観ました。 「HACK!-ハック!ー切り刻む」です。 ある大学生のグループが小さな島の生態調査に出向くのですが、彼らはもともと映画学科の学生で、しかもホラー好きが揃っており、島に向かう途中の船の中でのホラー談義など、ファンには涙が出るほど素晴らしいものです。 島で彼らを泊めてくれる夫婦も大のホラー映画ファン。 この夫婦、ホラー好きが高じて本物のホラー映画を作ろうと決意し、そのためのキャストとして学生たちを招いたのです。 平たく言えば、学生たちを惨殺してフィルムに収めようというわけです。 随所に過去の名作ホラーへのオマージュが散りばめられており、泣かせます。 映画の最初から、多分生き残るか、あるいは最後の一人になるんだろうな、と思わせる女子大生が、じつは夫婦の姪で、殺し甲斐のある学生たちをキャストとして選んだ張本人だったりして、なかなか楽しませてくれます。 純粋な娯楽ホラー映画として、また、すべてのホラー映画のオマージュとして、最高傑作であると思います。 十分に堪能しました。HACK!-ハック!- 切り刻む ダニカ・マッケラー,ウィリアム・フォー...
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