2012-10-16

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文学

古人

明日はこの前の日曜出勤の振替でお休み。 今宵は心置きなく、独り、焼酎をいただきました。 そうはいっても、ロックで2杯。 ずいぶん酒が弱くなったものです。 同居人は近頃忙しいとかで、残業のためかまだ帰りません。 私としては独りの酒を楽しめて、うれしいかぎりです。 同居人はじつは私よりも酒が強いくらいですが、私のような愚かさは持ち合わせていないようで、毎日晩酌するような馬鹿な行為には及びません。 せいぜい、週末、私と2人で飲むくらいです。 2人の酒も楽しいですが、独り飲む酒はまた格別です。 横に「新古今和歌集」か「方丈記」でもあれば、私は古人を友として、愚かな酒に酔うのです。 古人は多く酒に酔い、花に酔い、月に酔って、わが国の文芸の花を開かせました。 それは昨今の愛だの恋だのを恥ずかしいくらいにストレートに歌う流行歌とは違って、じつに奥ゆかしいものです。 私はそれら古人の詩歌に接するたび、兼好法師の「徒然草」の一節を思い出します。 何事も、古き世のみぞ慕わしき。今様は、むげに卑しくこそなりゆくめれ。 兼好法師の時代にも、昔は良かった式の、老人のたわ言が幅を利かせていたのですね。 これは老境...
思想・学問

韓国人のノーベル賞はいつ?

日本人がノーベル賞をとるたびに、日頃日本叩きに忙しい韓国マスコミは突如豹変し、嫉妬混じりに日本人学者を、そしてわが国の学術行政を賞賛し、翻って韓国はだらしない、と反省一辺倒になりますね。 韓国でノーベル賞を採ったのは平和賞の金大中だけ。 平和賞は政治的な色合いが濃く、何かと批判されます。 韓国ではこれといった文学者がいないのか、文学賞ははなから諦めているようで、科学関係の賞が欲しくて仕方ないようです。 でも地道な努力と、失敗の連続にめげないしつこさを、彼らが持っているとは思えません。 それどころか論文の盗作や、恣意的に実験結果を導いたりすることが日常茶飯事のかの国にあって、そんな馬鹿正直な学者は少ないのではないかと思います。 予算だけを考えれば、わが国の学術行政はそんなに潤沢なわけではありません。 しかし、競争的資金が多く、そのために結果として優秀な研究への選択と集中が行われていることはありうると思います。 だいたいノーベル賞なんて、狙って取れるものではありません。 むしろ気が付いたら貰っていた、という感じなのではないでしょうか。 そこがオリンピックのメダルとは大きく違いますね。 一発...
文学

海も暮れきる

昨夜は焼酎をちびちびやりながら吉村昭の「海も暮れきる」という小説を読みました。 尾崎放哉の後半生を描いた小説です。 凄まじい後半生です。 東京帝国大学を卒業して保険会社の重役まで勤めながら、家族を棄て、流浪の生活をしながら句作を続ける姿が描かれています。 いくつかの寺の寺男や堂守をし、最後は小豆島の寺の小さな庵の庵主となります。 しかし収入の道が乏しく、わずかにお遍路さんにろうそくを売るばかりです。 酒飲みの放哉にはそれでは足りず、お寺の住職や島の俳句趣味のお金持ちに金を無心しては酒におぼれ、しかも酒乱のため島中の飲み屋から嫌われ、住職から庵の中で飲むのは構わないが、外で飲むことはまかりならん、と厳禁されてしまいます。 金の無心は遠く京都に住む俳人仲間や弟子にも向けられ、ほとんど一日中、金の無心の手紙を書いているありさまです。 その上肺病が進行し、ついには立って厠に行くこともできなくなり、近所の漁師の妻に身の周りの世話になってしまいます。 下の世話まで。 ついには骨の形に皮膚がはりついているだけのような、骸骨のような面相になってしまいます。 それでも句作だけは続け、金の無心と句作と酒、...
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