文学 昭和7年生まれ
このたび日本維新の会の代表に就いた石原慎太郎前都知事、昭和7年うまれの80歳だそうです。 お元気ですねぇ。 他に昭和7年うまれというと、大島渚、小田実、青島幸男、小林亜星、山本直純、タルコフスキー、トリュフォー、江藤淳、五木寛之などがいるそうですが、今も第一線で活躍しているのは石原前都知事と五木寛之くらいでしょうか。 じつはこのことを知ったのは、亡父の蔵書であった五木寛之の「運命の足音」からです。 このエッセイ集には、終戦直後、平壌に住んでいた五木一家がたどった苦労や、浄土真宗への深い信仰が語られ、味わい深いものとなっています。 わけても終戦直後、進駐してきたソヴィエト兵に乱暴された母親が本土の土を踏むことなく亡くなったことや、教師として堂々と生きてきた父親が戦後生きる屍のごとくになってしまい、酒と博打に明け暮れ、ついには野垂れ死にするさまが赤裸々に語られる章は、読む者の心を打ちます。 しかも筆者は、つい最近までそのことを書く気が起きなかったと言います。 しかし最近、夜中などに亡き母親の「いいのよ」という言葉を頻繁に耳にするようになったそうです。 書いても「いいのよ」。 亭主の堕落も「...