2015-07

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美術

うらめしや~ 冥途のみやげ

猛暑の日曜日、幽霊画を多く集めた夏らしい展示を観に、東京藝術大学美術館に出かけました。 お目当ては、「うらめしや 冥途のみやげ」展です。 千葉市の自宅から上野までは約40キロありますが、道が空いていて、上野公園地下駐車場まで40分ほどで到着。 まずは洋食の老舗、黒船亭で昼をしたためてから、歩いて美術館を目指しました。 およそ800メートルほどですが、炎天下の熱行で、えらく遠く感じました。 企画展示の入り口は、まるでお化け屋敷のように暗く、おどろおどろしい雰囲気を醸し出していました。 幽霊画というのは大きく二つに系統が分かれるようで、ほとんど美人画のように美しいものと、おそろしく薄気味悪くてグロテスクな絵が展示されていました。 ほとんどがガリガリに痩せてお歯黒をつけた女の絵ですが、円山応挙の幽霊は、頬がふっくらして少女のようであり、恐怖を駆り立てる類のものではありません。 それにしても、怪談話や幽霊画でぞっとし、ヒヤッとして涼しくなるなんて、ずいぶん悠長な話ですね。 むしろ悪い汗をかいてよけい不愉快になるのではないかと思いますが。 今は冷房がありますから、怪談だの風鈴だの打ち水だの、ほと...
映画

TOKYO FANTASY

最近お気に入りのSEKAI NO OWARIに取材した映画「TOKYO FANTASY」を観ました。 しかもわざわざブルー・レイを購入して。 タイトルからして、SEKAI NO OWARIを題材にした美的なファンタジーだろうと思っていたのですが、ほぼドキュメンタリーでした。 しかもファンタジーとして見てもドキュメンタリーとして見ても、つまらない作品です。 飛ぶ鳥落とす勢いのバンドをネタにすればそこそこ集客が見込めると踏んだのでしょうか。 これが劇場で公開されていたとは驚きです。 観に行かなくて良かった。 以上が作品としての感想。 しかし、一ファンからしてみれば、これを観るのは至福のひと時でした。 何しろ全編これSEKAI NO OWARI一色なのですから。 そういえば中学生だか小学生だか向けの英語教材にこのバンドが取り上げられるというニュースがありましたね。 そんなことになったら世界の終わりだ、とか言うイカしたコメントを寄せている人がいましたね。 しかし私には、彼らが紅白に出ようが英語教材になろうがどうでも良いのです。 彼らの存在意義は、一つしかありません。 すなわち、この私1人を楽し...
文学

バルタザールの遍歴

佐藤亜紀衝撃のデビュー作「バルタザールの遍歴」を読み終わりました。バルタザールの遍歴 (文春文庫)佐藤 亜紀文藝春秋 公爵家に生まれた体が一つで人格が二人の双子、クレヒオールとバルタザール。 普通は二重人格と呼ぶのかもしれませんが、二人は常に対話をし、互いに得意分野をゆずり、すくすくと成長していきます。 さらには、二人は幽体離脱というか、体を抜け出して生活する能力を持っていることが分かります。 ただし、抜け出したほうはパッと見には肉体的実体をもっているように感じられます。 影が無いことと鏡に写らないことを除いては。 ナチが台頭するウィーンを舞台に彼らの少年時代が描かれ、父の死後、パリに長期滞在し、大酒を喰らい、女と遊び、博打を打つ、放蕩三昧の生活を送ります。 金が無くなってくるとアフリカに渡り、安宿に泊まっては放蕩を繰り返す不良貴族です。 ここまで、ナチに付け狙われたり、ならず者に身ぐるみ剥がされたり、散々な目にあいます。 諧謔に満ちた格調高い文章で、SFっぽい驚くべき世界が描かれます。 そして物語は、「バルタザールの遍歴」と言うよりは、「クレヒオールとバルタザールの没落」とでも言うべ...
文学

ゆるめば死ぬる

今日は二十四節季で言う大暑。 「暦便覧」には「暑気いたりつまりたるゆえんなればなり」とあります。 一年中で最も暑い時季。 この前後、ウナギを食す習慣があり、今日のお昼はうな重を頂きました。  念力の ゆるめば死ぬる 大暑かな 村上鬼城の句です。 村上鬼城の世界松本 旭角川書店 いかにも不気味な句ですねぇ。 ひどい今年の暑さ、常人といえども、もし肝心の念力のゆるむ者がいたら、その者は直ちに病んで死んでしまうに違いない、と言ったほどの意かと思われます。 念力がゆるむとは、びっくりするくらいの暑さに気力が萎えて、ということでしょう。 エアコンが普及した現代では、ここまでの過酷な暑さは想像できません。  しかし、熱中症で命を落とす人が、わずかですが毎年出ます。 してみると、上の句、あながち昔の話とばかりも言えないのかもしれません。 にほんブログ村 人気ブログランキングへ
仕事

壊れる

私は学術機関の事務職に絶対的自信を持っており、何事も早め早めに片付けてきました。 ところが最近、仕事が面倒くさくて仕方ありません。 仕事を先延ばしにすることが増えてきました。 かと言って精神的に落ちているわけではないので、うつの再発ではなく、加齢に伴い、堪え性が無くなって来たように感じます。 私を構成する重要な部分である、仕事の完璧な遂行という点が、壊れ始めているようです。 辛いのは、それでも下の者たちが私を頼れる先輩として接すること。 今の私は過去の遺産で食いつないでいるだけで、頼れる存在では無くなってしまったように感じています。 それでも、相談事には誠意をもって臨み、一刻も早く片付けるよう努力しているつもりではいますが、かつてのような馬力はありません。 さすがに40代も半ばになると、疲労しやすくなり、困難な仕事をやり遂げることが苦痛になってきます。 定年までまだ14年半もあります。 このまま私の内部崩壊が進めば、退職もやむを得ないかもしれないと、漠然と不安を感じています。 老眼も進んできたし。 崩壊を止めるにはどうしたら良いのか、良い知恵がありましたらご教示いただきたく、よろしくお...
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