文学 刑死の明日に、迫る夜温(ぬく)し
私が一貫して死刑制度廃止を願っていることは、このブログに何度も書きました。 なんとなれば、この世に生きとし生ける者は、死から逃れる術を持たず、すべての生き物が死刑囚とも言え、いずれ来る死を早めることが刑罰になるとは思えないからです。 まして宅間守のように早期の死刑執行を望んでいる者を殺してしまうのは、本人の希望を叶えてやることになります。 それよりは、終身獄中に置いて、反省と贖罪を促すことが、刑罰として相応しいと思えてなりません。 死刑囚の中には、永山則夫のように、獄中で小説を書いて豊かな文学的才能を発揮した者もいます。無知の涙 (河出文庫)永山則夫河出書房新社 彼が日本ペンクラブに入会したいと言い出した時、ペンクラブは喧々諤々の騒ぎになり、結局入会を認めませんでしたね。 文学者の集まりと雖も社会を構成する団体である以上、犯罪者を入れることは出来ない、という意見と、文学は人間の恥部や悪をも描くものであり、犯罪者だからと言って入会を認めなければ、文学の死を意味するという意見が激しく対立したことを覚えています。 それはさておき。 死刑囚の歌人に、島秋人と言う人がいます。 強盗殺人の罪により...