2016-04-02

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文学

怒り

吉田修一の「怒り」を読了しました。 八王子で一家惨殺事件が起き、現場には血で書いた怒の文字が。 犯人は逃走を続けます。 房総の漁村で暮らす少々オツムの弱い愛子の前に現れた青年田代との恋、沖縄の離島に暮らす女子高生と淡い恋を楽しむ少年の実家の民宿に現れた田中、ゲイのサラリーマンの前に現れ、同棲を始めた直人の、3つの物語が同時並行で進みます。 突如現れた3人には、年恰好が似ていること以外、とくに接点はありません。 そして3人ともが、誰にも言えない過去を抱えているのです。 田代も田中も直人も、それぞれに新しい人間関係のなかで信頼を勝ち得、愛されるようになります。 しかし人間というのは疑りぶかいもので、八王子での事件の容疑者の似顔絵が公表されるや、もしかしたら、という疑心暗鬼にとらわれ、それぞれに葛藤します。 終盤に至り、真犯人も、3人の過去も明かされますが、怒の意味するところは謎のままです。 人間という存在の不確かさ、人間関係のもろさが、切ないばかりに暴露されていきます。 作者が芥川賞作家ということもあってか、これはミステリーというよりは人間の本質に迫ろうとする文学作品の趣を呈しています。 ...
散歩・旅行

花冷え

花冷えの土曜日、千葉城さくら祭りに出かけました。  午前中のせいか、人はそう多くありません。 しかし桜は見事に咲いていました。 役人の世界に入って25回目の桜です。 どこもそうなのかもしれませんが、会計年度が4月に切り替わるため、この時季は猛烈な忙しさで、桜を観ると憂鬱になる悪い癖は直りません。 それでも、日に日に暖かくなるのは嬉しいものです。 普段は閑散としている千葉城も、春の到来を寿いでいるようです。 来週からまた忙しい日が続きますが、週末は仕事を忘れて桜に酔いしれたいものです。 本当は花の下で酒でも飲みたかったのですが、夕方、精神科の診察があるので散策だけにとどめておきました。 診察室に酔眼で出向くわけにはいきませんから。
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