思想・学問 自分だけの真理、あるいは超人
長い一日。 長い一週間。 切ないばかりに短い週末。 これらを積み重ねて、人々は生きています。 生きるということの意味を問う暇もなく。 それは絶望に至る道なのでしょうか。 美的な存在・倫理的な存在・宗教的な存在。 キリスト教を深く信仰した哲学者キルケゴールは、人間の在り様をざっくり上の三つに分類しました。 私は西洋哲学には疎く、正確な理解ではないと思いますが、一時期、西洋哲学の書物を読み漁ったことがあり、その時のおぼろな記憶では、そんなようなことだったと思います。 多くの凡人は、美的な生き方に甘んじているものと思われます。 美的というと何やら高尚な感じがしますが、要は酒を飲んだりパチンコに興じたりする、平凡な生き方と考えれば分かりやすいでしょう。 かくいう私もそうです。 そこから一歩進んで、倫理的な存在があります。おのれの良心に従って、あれかこれかを選択する、意識の高い生き方です。 しかしキルケゴールは、美的な存在も、倫理的な存在も、やがて絶望=死に至る病の淵に立たされるだろうと予言しています。死に至る病 (岩波文庫)斎藤 信治岩波書店 美的存在は虚無や不安などに襲われ、倫理的存在は自己...