文学 楽園は兄妹を地獄に落とすか
昨夜、ずいぶん昔に読んだ夢野久作の「瓶詰の地獄」を読み直しました。瓶詰の地獄 (角川文庫)夢野 久作角川グループパブリッシング ごく短いながら、強烈な印象を、少年の頃の私に残したことを覚えています。 なぜか昨夜、急に読み返したくなって、パソコンを開き、青空文庫を検索したところ、アップされていたのを確認した時は、嬉しくなりました。 内容はいたってシンプル。 ある島の村に、ビール瓶が3本、流れ着いているのが発見されます。 中にはそれぞれ鉛筆で書かれた手紙らしきものが入れられています。 そのことを海洋研究所に報告し、提出する旨の村役場による候文が最初に置かれます。 その後、難破してその島に流れ着いたと思しき兄と妹の2人の手紙が、それぞれに入っています。 その島に流れ着いた時、兄は11歳、妹は7歳。 島にはパイナップルやバナナ、鳥の卵などが豊富にあり、食うに困りません。 難破した時に避難に使ったボートを建材にして、小屋を作り、2人は幸せに暮らします。 そこはまさしく、二人だけの楽園でした。 二人は聖書を大事にしていることから、クリスチャンであることが示されます。 数年経つうちに、2人はたくま...