2018-01

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文学

雷の季節の終わりに

三冊目の恒川幸太郎作品を読みました。 「雷の季節の終わりに」です。雷の季節の終わりに (角川ホラー文庫)恒川 光太郎KADOKAWA 前2作と同様、異界での切ない物語が展開します。 隠(オン)と呼ばれる、この世と微妙にずれた世界で育った少年が、冒険を繰り広げるファンタジー。 隠には、春夏秋冬のほかに、雷季とよばれる季節があります。 その季節には、どんな不思議なことが起こっても不思議ではありません。 風わいわい、とよばれる物の怪に憑かれた少年。 しかし風わいわいは悪さをするわけではありません。 むしろ少年を守ってくれる存在。 鬼衆、と呼ばれる集団や、風葬をする墓町など、不思議で魅力的な舞台装置が揃って、物語を豊穣なものにしています。 ふとしたことから、少年は長い旅をしてこの世にたどり着きます。 その間の冒険が綴られます。 同じ作家の本を三冊続けて読むのは私には珍しいことです。 じつは4冊目も購入してあります。 すっかりこの作者の世界に魅入られてしまったようです。 幸福なことに。 にほんブログ村 本・書籍ランキング
散歩・旅行

屋内散歩

今日はどんよりと雲って、寒い一日でした。 それでも、たまのお休み、日頃の運動不足を解消しなければなりません。 外を歩き回るのはあんまり寒いので、広大な敷地を持つ、イオンモール幕張新都心に出かけました。 何度か真夏や真冬に出かけていますが、嫌になるくらい広い施設です。 歩き疲れました。 多くの親子連れや、外国人観光客が訪れていました。 テロの標的にするには格好な施設じゃわい、などと思いつつ、わが国が平和であることをも、実感させられました。
文学

幸福な瞬間

今年の3月、亡き父の七回忌を迎えます。 もうあれから丸5年が経とうとしています。 死の床にあって、父は浅草寺病院の病室から、雪が降る五重塔を観ながら、「京都のようだなぁ」と声を挙げたそうです。 末期の目は、ことさらに自然を美しく感じさせるのでしょうか? 芥川龍之介の「或旧友へ送る手記」という、遺書に近い書簡には、 自然の美しいのは僕の末期の目に映るからである、 という一節があります。或旧友へ送る手記芥川 竜之介メーカー情報なし また、芥川龍之介の弟子ともいうべき堀辰雄の「風立ちぬ」の一節に、 自然なんぞが本当に美しいと思へるのは、死んで行かうとする者の眼にだけにだ、 と言うものがあります。風立ちぬ・美しい村 (新潮文庫)堀 辰雄新潮社 芥川龍之介は遺書に自然の美を謳いながら、自殺してしまいます。 一方、堀辰雄は、病弱の体に鞭打って、死を避けるのではなく、それを超克しながら、一段と深い生を模索しました。 同じように末期の目に映る自然の美を称揚しながら、対照的な態度で人生に、あるいは死に向かった師弟の姿勢は印象的です。 また、夏目漱石は、亡くなる2年前に友人に宛てた手紙の中で、 天と地と草...
文学

秋の牢獄ほか

昨夜は恒川光太郎の短編集を読みました。 3編の小説が所収され、210頁ほど。 1時間半ほどで、一気に読みました。 掲載されているのは、「秋の牢獄」・「神家没落」・「幻は夜に成長する」です。秋の牢獄 (角川ホラー文庫)恒川 光太郎角川書店(角川グループパブリッシング) 前に読んだ「夜市」と「風の古道」の最強タッグが所収された「夜市」の鮮烈さに比べると、やや見劣りしますが、それでも味わい深い佳品揃いでした。夜市 (角川ホラー文庫)恒川 光太郎角川グループパブリッシング 「秋の牢獄」をはじめとする3編は、いずれも囚われる、ということを題材にしています。 「秋の牢獄」は、いわゆるタイムループ物で、SFに分類されるかと思います。 11月7日(水)を何度も繰り返す女子大生の物語。 面白いのは、リプレイヤーと呼ばれる、11月7日(水)を繰り返す人々がいて、彼らは不思議な縁で知り合い、しばし、交友を深めます。 しかし、やがてはそれぞれが一人になって、北風伯爵と名付けた白い物体に囚われ、消えていくのです。 消える先が翌日の11月8日(木)で、タイムループから解放されるのか、存在が消滅してしまうのか、誰に...
映画

ウィッチ

昨夜は、魔女を描いた「ウィッチ」を鑑賞しました。 1630年代の米国、ニューイングランド。 信仰のため、英国から米国に移住した一家。 しかし、米国、ニューイングランドでも、信仰への信念の違いから、夫婦と5人の子供たちの一家が町から追放されてしまいます。 森の近くの荒れ地にたどり着いた家族は、痩せた地を耕し、家畜を飼ってどうにか暮らし始めます。 しかし、ある時、まだ赤ん坊の末っ子が何者かにさらわれてしまいます。 家族は魔女の仕業ではと思いつつ、狼のせいだと思い込もうとします。 続いて長男が熱病を発し、取りつかれたように亡くなってしまいます。 両親は、初潮を迎えた長女が魔女なのではないかと疑います。 そして家族は疑心暗鬼に陥り、互いに罵倒し合うようになります。 挙句、父親は悪魔の化身である家畜の黒ヤギに襲われて死亡。 それを見た母親は長女の仕業だと信じて長女に襲い掛かりますが、返り討ちにあって亡くなります。 生き残った長女は悪魔の化身である黒ヤギを通して悪魔と契約を結び、全裸で森に入り、魔女たちの集会に参加。 恍惚とした表情で炎を囲み、魔女としてデビューするのです。ウィッチ アニヤ・テイラ...
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