
働かないおじさん
そろそろ年度末が近づいてきました。 程度の差はあれ、どこの部署も猛烈に忙しくなる季節です。 かつて、どうやったら小説を書けるのか、と聞かれた作家が、「締切があるから」、と頓珍漢な返答をしているのを見たことがありますが、これ、結構正直なところじゃないでしょうか。 役人の世界で年度末が忙しいのは、平たく言えば締切が近づいているということです。 お尻に火が付かないと本気が出ないのは、作家も役人も同じものと言えます。 いや、人間の真実なのかもしれません。 そもそも人間というもの怠け者にできていて、強制的にやらせなければ働かないという。 会社でも同じことでしょうが、役人の世界には職務専念義務というのがあって、副業は禁じられています。 体を休めたり趣味を楽しんだりするのは、仕事の能率を上げるためという理屈です。 嗤うしかありません。 話が逆です。 休んだり趣味を楽しんだりするために働いているのであって、主客が逆転しています。 また、50代の私が言うのも変ですが、どこの職場にも働かないおじさんというのが存在します。 私の職場にも強烈なやつがいて、一応、それなりの立場にあるのですが、部下にすべてを押し...