2023-06-15

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精神障害

もう志ん朝師匠の噺は聴かない

今から思えば、私が古今亭志ん朝師匠の噺を聴くのを止めたことが、私を現実の世界に引き戻すきっかけになったような気がします。 もう15年も前に、私は精神障害を克服し、職場復帰を果たしたわけですが、当初は腫物扱いで、まともに仕事なんぞさせてもらえませんでした。 それならばと、私は毎日定時で帰り、仕事も最低限やらなければならないことだけし、後は知ったことではないと、人を手伝おうなんて気も起きませんでした。 気楽な仕事で定時帰り。 それでいて満額の給料。 私は夢の世界を漂っていたのかもしれません。 そんな時、私は食卓にノートパソコンを置いて、You Tubeで志ん朝師匠の噺を聴きながら晩酌をやるのが楽しみでした。 そういうことをやって、なおかつ、終業後の時間には余裕があったのです。 当然、昇進することもなければ、昇給することもありませんでした。 それでも良いと、考えていました。 私の場合、職業=病人なのですから、これが精いっぱいだろうと。 同じ機関に勤める同居人は順調に昇進し、昇給を果たしていきました。 同居人の役職では出なければならない打合せや会議に、私は出ることを禁じられていました。 そうい...
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