
毒
年寄り笑うな行く道じゃもの、とか申します。 誰でも年を取れば体や頭にガタがきて、若い頃のようにはいかなくなるのは理の当然。 年を取れば取るほど個人差は大きくなるようで、70前でヨレヨレの人もいれば100歳を迎えてなお矍鑠としている人もいます。 裏千家の元の家元、千玄室が「徹子の部屋」に出演しているのを見たのですが、100歳を迎えて足腰はしっかりし、話し方も自然なものでした。 ああいう100歳ならば生き続けたいと思わせる元気の良さです。 この人、特攻隊に志願するも出撃の前に敗戦となって武装解除され、いわゆる特攻くずれになってしまったそうです。 若い命をお国に捧げ、軍神となるつもりでいたところ、突如として戦中の価値観は忌むべきものとされ、特攻隊員は日本軍国主義の象徴であったかのような扱いを受ければ、精神が荒れるのは当然のことです。 それでも戦後は裏千家の家元としてその世界を牽引してきました。 見事な半生であると思います。 それはともかく。 義母は幼いころ東京大空襲に見舞われながら生き残り、しかし母親と妹を亡くしたそうです。 片親だったことは、生涯のコンプレックスであったと聞きました。 そう...