2024-07-15

スポンサーリンク
文学

吸血鬼

今日は読書をして過ごしました。 読んだのは佐藤亜紀の「吸血鬼」です。 吸血鬼とはいっても、ヴァンパイアが出てきて活躍するわけではありません。吸血鬼 (角川文庫)佐藤 亜紀KADOKAWA 1845年のポーランド。 その当時、ポーランドはオーストリア帝国の支配下にあります。 ポーランドの片田舎の村にオーストラリアの行政官が赴任します。 因習的で気味の悪い村です。 ここで続いて3件、不審死が起こります。 村民は動揺します。 村民の不安を鎮めるため、行政官は村に伝わる因習的な方法を採ることを決意。 それは棺を掘り起こし、遺体の首を切断するというもの。 行政官は当然そんな迷信を信じているわけではありません。 あくまで民心を安んじるための方便です。 時を同じくして、ポーランド全土でオーストリア帝国打倒のための反乱計画が密かに進められます。 この村の地主もこれに呼応するため、大量のライフルを調達して納屋の地下に隠します。 反乱と因習が結びついて、大きな事件を予感させます。  私はかつて、佐藤亜紀の小説を2冊だけ読んでいます。 日本の内乱を描いた「戦争の法」という作品がとにかく面白くて、続けて「バル...
スポンサーリンク