
35年目のラブレター
昨夜は珍しくノンフィクションを読みました。 読んだのは「35年目のラブレター」です。35年目のラブレター小倉孝保講談社 山間部に建つ小さな小屋で炭焼きを営む西畑家。 そこの長男、西畑保の生涯に取材したもので、小説のような体裁を取っています。 小学校までは獣道みたいな未舗装の細い道を3時間も歩かなくてはなりません。 それでも同学年の友達が出来ることを楽しみに通い始めます。 しかし、草鞋履きで継接ぎだらけのボロを着た見るからに貧しい彼は、その貧しさゆえにイジメにあってしまいます。 しかも教師までが、彼を疎んじ、イジメを止めさせようとしません。 西畑少年は登校拒否になり、山間部にぽつんと建つ自宅で父親の仕事を手伝ったり、同じ山間部に住む年上の少年と唯一の友達になり、遊びまわったりします。 家庭では白飯を食うことなど出来ず、薄い粥ばかりで、いつもお腹を空かせています。 小学校もろくに通っていないのだから、当たり前ですが読み書きが出来ません。 それが西畑保を苦しめ続けることになります。 長じて町に出、食堂で下働きのようなことを始めますが、メモが取れないので注文を受けることが非常に困難です。。 出...