
一人称単数
昨日から観測史上最大の大型台風が関東、特に千葉県と茨城県を襲うとの報道が繰り返し流されています。 夏休みは昨日で終わり、今日から出勤の予定でしたが、安全な建物から出ずに外出を控えろ、とのことでしたので、大事を取って今日は急遽休暇を取ることにしました。 リスクが高いことを承知で出勤するなんて馬鹿げていますから。 で、小説を読みました。 村上春樹の短編集「一人称単数」です。一人称単数 (文春文庫)村上春樹文藝春秋 この人の書いたものはノンフィクション以外すべて読んでいると思っていたのですが、偶然本屋で見つけて、購入しました。 村上作品は長編が出ると大騒ぎとなり、書店に長蛇の列が出来ることがほとんどですが、短編集の場合そういった現象が起きないため、見過ごしていたようです。 この作者にしては珍しく、私小説的な作品が多かったように思います。 もう70代を迎えることから来し方を振り返るような作品が書きたかったのかもしれません。 それは筆の衰えと言うより、手慰みのような、独特の味わいがあります。 長編を得意とする作家ですが、こういう物も良いと思います。 短歌を詠む女性との一夜をつづった「石のまくらに...