散歩・旅行

スポンサーリンク
散歩・旅行

初詣

昨日、初詣に出かけました。この10年、毎年参詣している東京大神宮です。ここはお伊勢様の東京分社ということで、お伊勢様に参詣するのは無理なので、ここへお参りしているのです。小さいながら趣深い神社で、清浄な気持ちになります。 ところが近年、マスコミなどで縁結びの神様と紹介されるにおよび、急激に参詣者が増加しました。多くは、30歳前後とみられる女性グループです。流行の言葉で言えば、婚活女子でしょうか。 狭い境内に大勢のおねえさまたちがひしめき合い、恋みくじなどをひいて真剣に読んでは、口々に感想を述べ合っています。 曰く「やばいよー。あたし、今年おとめ座でO型の人と運命的な出会いをするんだって。ごめんねえ」 曰く「ああ、今年は駄目みたい。待つ時期だって」 曰く「会った瞬間、キュンとするような出会いがしたい」 曰く「付き合うのと結婚はちがうからねえ。やっぱり収入とか出身とかもチェックしなきゃ」  これらは、嫌でも耳に入ってくる会話の一部です。 その姿は、いじらしくもあり、滑稽でもあり。 いずれにせよ、皆様の幸せを祈ります。
散歩・旅行

神田

じっとしていると気が沈むので、神田須田町から神田神保町の界隈を散歩しました。 須田町は、戦災を逃れたとのことで、写真のミルクホールのような、古い家がちらほら残っていて、面白く感じました。古いとはいっても、関東大震災後のことですから、京都の町屋とはくらぶべくもありませんが。 昼飯は、有名な淡路町の神田やぶそばでもりそばを食いました。えらく量が少なくて、二枚食いました。大方の客がそうしている様子です。蕎麦湯がばつぐんに旨かった以外は、とくだん特徴はありません。 ただ、土曜日のせいか、昼から熱燗をつけている紳士が多いのには驚きました。 古書店街の神保町では、私の得意な国文学を扱っている書店を主に回りました。 太宰治の直筆原稿が400万円で売られていたり、永井荷風の走り書きのようなメモが25万円で売られており、文章を書いてこんなに金が儲かるものかと、切ない思いです。 歩きつかれてチェーンの喫茶店に入ったら、化け物じみた大声でわめきちらし、笑いあう初老の女性グループに辟易し、散歩を終えたのです。
散歩・旅行

大国主命

今日、津田沼辺りをぶらついていて、偶然、菊田神社というお社をお参りする機会を得ました。 規模は小さいながら、風情あるたたずまいで、関東には珍しく、社殿は出雲大社系の造りと見えました。 神社の縁起を読むと、案の定、大国主命を祀っている、とのことでした。また同時に、藤原時平を祀っている、とも。 しかし、縁起には専ら藤原時平を祀った経緯ばかりがつづられており、大国主命を祀った理由には、一言も触れらていないのでした。 それはなぜか。 古事記でも日本書紀でも、大国主命が天照大神に国譲りをした話は、詳しく書かれていません。まるで大国主命が、何の理由もなく、差し出したごとくです。 しかし実際には、大きな戦が行われ、敗れた出雲側がやむなく天孫側に国を渡したと考えられます。 古くは、出雲の社殿には、縄が打たれていた、という言い伝えも聞こえます。 その古代史の闇は、今となっては解明のしようもありません。 しかし、敗者は常に、悪なのだ、ということは、今も昔も変わりません。 日本が米国に敗れたのは、悪だからではありません。敗れたから、悪なのです。 愚かな人間は、勝った負けたと言い募り、勝者は敗者を悪に仕立てる...
散歩・旅行

ご近所

昼飯に鴨せいろを食い、そのままご近所を散歩しました。 日陰は寒いですが、太陽に向かって歩くと、暑いくらいですね。 公園の銀杏が、見事に色付いていました。 もう大分散った葉もあるようです。  実家には大きな銀杏の木があり、学生の頃、この時期になると、毎週末落ち葉を掃いた記憶があります。掃いても掃いても風に吹かれて舞い散る銀杏の葉に、いらいらさせられました。 しかし今、公園の銀杏を眺めるだけで、掃く必要もありません。
散歩・旅行

荒木町

市ヶ谷から四谷荒木町の界隈を散歩しました。 本当は新宿御苑で紅葉を見る前についでにちょっと寄ろうと思っていたのですが、意外にも趣深く、つい、荒木町をぐるぐると歩き回ってしまいました。 京都の路地もかくや、と思うぐらい細い路地にバーや居酒屋、寿司屋などが並んでいました。 小さなアパートの一室をリフォームしたと思しき喫茶店には、老いた老人客と老いたマスターが、きれいな東京弁で漫才のようなおかしな会話を繰り広げ、私は笑いをこらえるのに必死でした。 石川啄木の「ふるさとの訛りなつかし停車場の人ごみの中にそを聴きにゆく」という歌を思い出しました。 標準語ではない、東京弁のなまりを、懐かしく感じずにはいられませんでした。 東京の東端を流れる江戸川こそ、私のふるさとです。 心に抱えた深い闇を、楽しい散歩は一時、忘れさせてくれます。 また明日から、闇に悩みましょう。
スポンサーリンク