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精神障害

ラーメン部

今日、水曜日はリワークプログラムが半ドンなので、ラーメン部の集まりがありました。とはいっても、ラーメンを食い、喫茶店に店を移して延々と馬鹿話を繰り広げる、というものです。リワーク仲間の集まりだからといって、病気の話や復職の話をしている、と思ったら大間違いです。 ラーメンは、新入りの私の願いを聞いてくれて、細まっすぐ麺のあっさりした塩で、私が最も好むタイプでした。私はこれを、一気に平らげました。 野郎ばかり六人、話は当然、下に下がっていきます。 素面で下ネタばかりを何時間も続ける愚か者の集まりです。しかし、おのれも愚か者の一人と知れば、これほど楽しい会もありません。 私たちは、四十面ぶら下げて笑い転げたのでした。
精神障害

雨が降っています。冷たい雨です。春の雨というわけにはいきません。 こんな日には、籠り居の欲望にかられます。暖かい部屋で、ぬくぬくとまどろんでいたいものです。 しかし、職場復帰を目指すため、障害者職業センターのリワークプログラムに参加しなければなりません。今日のメインは、SST(Social Skills Training)です。ロールプレイや問題解決技法などにより、社会生活技能を身につける、というものです。 ひらたく言えば、困難を感じる場面を設定し、どう対応したらよいかリワーク参加者同士で寸劇をやったり、話し合ったりするのです。 ちょっとバタ臭いやり方です。 わが国の伝統的精神文化からいえば、困難な事態も一時限りのこと、執着するなかれ、で終わってしまうようなことを、さも大問題かのごとく、取り上げるのです。それはそれでよし。早く走る方法みたいなものです。 傘さゝぬ人のゆきゝや春の雨 永井荷風の句です。この人はよほどあちこちを歩き回るのが好きだったらしく、雨の日に傘もささずにふらついているのですね。しかしこの雨は、今日のような冷たい雨ではなく、春らしい、暖かい雨であるようです。 私もまた、...
映画

山形スクリーム

DVDで「山形スクリーム」を観ました。じつに馬鹿馬鹿しい、ホラーコメディです。 先祖が平家の落武者を虐殺し、その祟りを恐れて代々祠を守って怨霊を封じ込めてきた山形の寒村で、観光開発のために祠を破壊したことから怨霊が蘇り、村人や東京から観光に来ていた女子高生を襲う話です。 ストーリーはホラー、作りはコメディです。「スクリーム」シリーズや「マーズアタック」、「八墓村」、「ゾンビ」など、多くの映画作品のパロディの要素を取り込みながら、竹中直人らしい、ハイテンションのおバカ映画に仕上がっています。 全体として笑えるし、俳優陣も豪華で、よくもここまでやったなあ、という感じです。  それにしても、山形の人がこれを観たら、複雑な心境になるでしょうね。山形スクリーム(2枚組) 竹中直人,成海璃子,沢村一樹,AKIRA,マイコ東宝
映画

フィリップ、きみを愛してる

昨日、近所のシネコンで「フィリップ、きみを愛してる」を観てきました。 同性愛の天才詐欺師が刑務所で知り合った美青年と恋に落ち、出所後もその愛を失いたくないために詐欺と逮捕、それに脱獄を繰り返す物語です。 作りはコメディ風のエンターテイメントですが、そこには詐欺を働き、嘘をつかずにはいられない主人公の悲しみと、恋しか知らない美青年の悲哀が感じられ、奥の深い映画でもあります。 また、この話は実話だというから驚きです。 時の州政府は困り果て、政治的判断で詐欺事件では異例の終身刑を言い渡し、今も獄に繋がれているそうです。まさに事実は小説より奇なり、を地でいっています。 同性愛者の恋愛を描いた物語というのは、生殖という人間の本能には基づかない故の、純粋さが浮き出てくるもので、物語作者にとっては、扱いやすい題材であるようです。 私はそれ故に同性愛の映画や文学を好んで鑑賞しますが、この映画で美青年を演じたユアン・マクレガーの演技があまりに真に迫っていたため、その気の無い私にとっては、ちょっと気味悪く感じました。いかにもなオネエではなく、自然なオカマぶりが、本物にしか見えなかったのです。大した役者根性...
散歩・旅行

銀座を

ぶらぶらしました。 この街は、渋谷や池袋と違って、騒音が無いのがいいですね。道幅も広く、整然としています。私は精神病を患ってから、極端に音に弱くなりました。静寂こそ、最高の音楽です。 多くの中国人観光客と思しき人々が、和光ビルなどをカメラにおさめていました。気候もよく、最高を銀ぶらです。 しかし、あまりに整然としすぎていて、人間味に欠けるきらいがあります。ウォーターフロントと呼ばれる地帯と相通ずるものがあります。もっともウォーターフロントは、その無機質さが売りなのでしょうが、生身の人間にはあまりに冷たく感じられます。 私は中学生のころ、銀座にほど近い場所にある進学塾に通っていました。通塾中に工事をしていたセゾン劇場前のとんがり屋根の交番が、すっかり古びていました。あれから四半世紀、古びるのも当然です。私もまた、古びました。紅顔の美少年は小太りのおじさんになり、無限の可能性は失せ、今は精神科に通院しながら職業訓練を受ける身です。 諸行無常とはいいますが、ああ、はれ。
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