
死との対面
安岡章太郎のエッセイ「死との対面」を読みました。 この人の小説は、中学生の頃、熱心に読みました。洒脱な作品が多いな、と感じました。 現在、90歳ちかくですが、まだ現役ですね。たいしたものです。 「死との対面」では、老作家の徒然の物思いが、語られています。私の倍以上生きている人の言葉には、重みがあります。 様々な病気を克服し、長生きするにつけても、旧友が次々亡くなっていく、いよいよ次は自分の番だ、という覚悟のようなものが感じられます。 猫だって長生きすれば猫又になるとか。それなら作者はもはや仙人の域でしょう。死との対面―瞬間を生きる安岡 章太郎光文社