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映画

食人族

DVDで「食人族」を観ました。1983年公開の、古い映画です。当時私は中学生で、さして興味を持ちませんでした。最近、ドキュメンタリー風に描かれていると聞いて、にわかに興味を持ち、観てみました。 ドキュメンタリー風に描かれたノンフィクションで、後の「ヴレア・ウィッチ・プロジェクト」などに通ずる先駆けとなった作品と思われます。 内容は、アマゾンの奥地に存在するという食人の習慣をもった部族に接触しようとしたアメリカの取材班が、その部族に攻撃的な態度をとったため、逆に虐殺されてしまう、というものです。 人といわず、獣といわず、残虐な虐殺シーンがこれでもか、というほどしつこく描かれる、下品な映画です。 しかし、それは果たして下品なのでしょうか。 私たちは、日々、誰かが殺した豚や牛や鳥や魚を食べています。ただ、殺す場面に接していないというだけです。 そしてまた、人類の歴史は戦いと虐殺を繰り返すものでした。 我がくにびとは、戦の戦利品として、人の首を切り落とす、首狩族でもありました。 それを考えれば、アマゾンの奥地にそんな部族がいようと、責めることはできますまい。鯨やイルカを食うことも、犬を食うこと...
その他

スペインのギャル

BSの東京カワイイTVを見ました。日本のポップカルチャーを紹介する番組です。 今日は、スペインで日本のギャルファッションやパラパラにはまった少女たちの三週間に及ぶ東京滞在記と、スペインでの日本のギャル文化の広がりを紹介していました。私はいわゆるギャルファッションがかわいいとは全く思いません。少し前に流行ったヤマンバなどが現れれば、裸足で逃げ出すことでしょう。 ところが、遠く離れたスペインの一部若者たちの心を捉えているのですから、驚きです。日本の漫画やアニメは、もはや芸術の域に達し、これは長く続くことと思います。 しかし、ギャル文化が百年後、過去の風俗として忘れ去られるのか、ポップカルチャーとして生き残るのか、それは分かりません。 ただ、私が思うのは、日本人の美意識や文化が、長い伝統のうえに若者に影を落としながら、新しい若者文化が生まれていること、そしてそれは、世界に通用するものであることです。 私は学生のころ、日本の伝統文化を学びました。そして和歌や能が、現代ヨーロッパから見て極めて前衛的に見えることを知りました。 私は、日本の伝統文化に基づいたものだけに愛国心を感じます。 そうである...
映画

20世紀少年 最終章

日曜日に話題の「20世紀少年 最終章」を観てきました。 老若男女問わず、多くの客がいました。最近の映画にしてはずいぶん客層が広いと驚きました。 1章・2章と観て、いよいよすべての謎が解き明かされました。 それは全く意外。そうだったのか、という感じ。 同級生であることは間違いありませんが、あまりに意外でした。多分誰も予想できないでしょう。 ここでは、書きませんが、是非その謎を確かめに行くことをお勧めします。 1・2章ともDVDが出ているので、それを観てから行ってもいいですし、最終章の冒頭で1・2章の概略が語られるので、いきなり観ても楽しめると思います。
美術

東京都現代美術館

先日、新装なった東京都現代美術館に行ってきました。 リニューアルして、大幅に企画展示のコーナーを増やし、常設展示を減らしていました。現代美術というのは、見る者を挑発するようなところがあった、圧倒されました。
文学

1Q84

先日、村上春樹のベストセラー「1Q84」を読みました。 同じ作者の手による幻想文学としては、「羊をめぐる冒険」や「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」のほうが小説としての完成度は高いように思います。 今回の作品は、より思索的というか、哲学的という感じがします。 どこか思わせぶりなような。 しかし私は、千ページにも及ぶ長編を、二日で読んでしまいました。 読ませる力は圧倒的です。 作家志望の予備校講師と、元同級生の女テロリストの話が、並行して描かれます。二人は最後まで直接からむことはありませんが、互いを思いながら、それぞれの方法で、あるカルト集団と戦います。 石川淳を思わせるような、精神の運動が描かれます。 一読の価値はあるというべきでしょう。1Q84 BOOK 1村上 春樹新潮社1Q84 BOOK 2村上 春樹新潮社1Q84 BOOK 3村上 春樹新潮社1Q84 1-3巻セット村上 春樹新潮社
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