
解釈
日本国憲法の解釈を変更し、集団的自衛権を行使できるようにしよう、というニュースを見ました。これはまずいな、と思います。必要なら、憲法を改めるべきで、解釈をころころ変えるものではありません。そうでなければ、日本は法が支配する国ではなく、解釈が支配する国ということになります。極論すれば、どんな法律を作っても、時の権力者の解釈しだいで、なんでもあり、ということになってしまいます。 日本国憲法はいわゆる硬性憲法で、変更の手続きが極めて困難である、という欠陥を持っています。時代を半歩遅れてついて行く、というのが法律のあるべき姿ですから、改憲の際には、この欠陥も改めるべきでしょう。法を変えずに国が滅んだのでは、とんだ喜劇です。 日本国憲法については、戦後60年以上を経ても、神学論争のような不毛な議論が続いています。ここらですっきりさせたいものです。 日本は先の大戦で、幸いにも、本土決戦を回避しました。まだ理性が残っていたのですね。 しかし、村上龍は、「五分後の世界」で、本土決戦を決行し、その後地下に潜って戦い続けた場合の日本を描いています。ある雑誌で、この作家は多大な犠牲を出しても、本土決戦を行っ...