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文学

悪徳の栄え

今日は旧友が帰った後、マルキ・ド・サド侯爵の「悪徳の栄え」を読み返しました。高校生の頃初めて読んで、非常なショックを受けた作品です。今も、時折読み返します。グロテスクなほどの性的暴力シーンと、アンチキリストの哲学を延々と語るシーンが続きます。後のサド侯爵は死刑判決を受けますが、フランス革命で難を逃れます。サド侯爵はもちろん、SMの語源となった作家ですが、幻想的ともいえる暴力シーンとアンチキリストによって、悪の哲学の創始者となったとみるべきでしょう。翻訳した澁澤龍彦は、わいせつの罪で起訴されました。私は「サド裁判」という裁判記録を読みましたが、芸術が国家の理屈に敗れる、という屈辱的なものでした。悪徳の栄え〈上〉 (河出文庫)渋澤 龍彦河出書房新社悪徳の栄え〈下〉 (河出文庫)渋澤 龍彦河出書房新社
その他

旧友

昨夜、高校・大学と一緒だった旧友が訪ねてくれました。「荒ぶる」出版祝いです。「荒ぶる」を深く読み込んでくれていました。嬉しいことです。「荒ぶる」、今日から発売です。インターネットで「とびお暢宏」と検索していただければでてきます。是非ご購入のうえ、ご一読のほど、お願い申し上げます。
映画

アフタースクール

昨日、診察の前に映画を観ました。「アフタースクール」です。高速で二転三転する逆転劇を、抑えた演出で描き出した、出色の出来の逸品です。とにかくおもしろい、の一言です。是非ご覧になることをお勧めします。アフタースクール 大泉洋,佐々木蔵之介,堺雅人メディアファクトリー
精神障害

病気休職延長

昨日、診察がありました。また病気休職延長です。今度は三ヶ月、8月末までです。もうどうにでもなれという心境です。
文学

至福千年

昨日は雨に閉じ込められて、学生時代以来何度も読み返している石川淳の小説を読みました。 昨日選んだのは、「至福千年」です。 幕末、地上の楽園を建設しようとする隠れキリシタンの暗闘を描いた伝奇小説です。べらんめえ調の文体で、哲学的な内容が展開されます。 私は、石川淳を深く尊敬しています。至福千年 (岩波文庫 緑 94-2)石川 淳岩波書店歯車・至福千年 (講談社文芸文庫)川西 政明講談社
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