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文学

遠い山なみの光

今日は昨日とは打って変わって静かに過ごしています。 まずは朝一番で散髪。 夕方16時30分から精神科へ行く予定。 その間にカズオ・イシグロの処女長編「遠い山なみの光」を一気に読みました。遠い山なみの光 (ハヤカワepi文庫 イ 1-2)カズオ イシグロ早川書房 舞台は終戦後間もない長崎。 そこで若い妊婦と彼女を囲む人々との日常が淡々と綴られます。 その中に異色の人物が登場します。 米国人の愛人から一緒に米国に行こうと誘われ、それに夢を抱きながら、いつまでも渡米がかなわない女です。 主人公はそれを愚かな考えだとしています。 しかし、その主人公自身が、その経緯は語られませんが、家族を捨てて英国人の夫と子供を抱えて英国に移住しています。 主人公と他の登場人物たちとの間で交わされる会話が印象的です。 そこはかとなく漂う時代の変化に伴う諦念だったり哀愁みたいなものが物語に深みを与えています。 カズオ・イシグロは長崎で生まれ、5歳の時に親の仕事の関係で英国に移り住みます。 そのまま英国で過ごし、英国籍を取得。 日本語はほとんど出来ず、英語で小説を書き始めます。 その作品群は英文学として高く評価され...
散歩・旅行

大散歩

昨日は雲一つ無い好天に恵まれました。 しかも最高気温は23度と過ごしやすい陽気。 じつに久しぶりにお上りさんになって都内散歩を楽しみました。 渋谷から青山、神宮外苑のあたりを目指すことにして、電車に乗りました。 コロナ前であれば渋谷だろうと六本木だろうと車で行っていましたが、今はもうダメです。 怖すぎます。 で、渋谷駅に11頃降り立ちました。 渋谷はいつも工事をしているイメージですが、それが加速しているようです。 浦島太郎か懲役帰りかのごとく、街の様子が一変していて、なんだか違う場所に来たような錯覚に囚われました。 渋谷駅前のスクランブル交差点は外国人に人気の観光スポットだと聞きましたが、本当にそうでした。 私がスクランブル交差点を渡っている時、スクランブル交差点がよく見えるスターバックスの2階から撮影している外国人が大勢いました。 日本人からすると何が面白いのか分かりませんが、彼らに言わせるとあまりにも多くの人がスクランブル交差点を歩いているのに、まるでセンサーでも付いているかのようにぶつかりもせずに渡っていく姿が奇異に写るようです。 それにしても外国人観光客が増えました。 その後、...
散歩・旅行

新しい日常

明日から4連休。 しかも世間ではコロナはほぼ終息したことになっています。 私は必ずしもそうは思っていませんが。 久しぶりにお上りさんになって青山から神宮外苑あたりでも散歩しようかと思っています。 長らく江戸川区の実家に帰る以外、都内には出かけていません。 ブログ内検索で調べたところ、2024年になってからは一度も都内へでかけていませんでした。 2023年は4月に「きのう何食べた?」のロケ地に行くために新小岩へ、5月に雅楽を観るために宮内庁へ行っただけです。 2022年と2021年は一度も都内へ出かけていません。 2020年も3回行っただけです。きのう何食べた? DVD BOX(5枚組)西島秀俊東宝【Amazon.co.jp限定】『きのう何食べた? season2』DVD BOX(5枚組)DVD 5枚組よしながふみ東宝 その間にコロナには罹りませんでしたが、長く通勤以外に運転していないことと、左目の悪化もあるのでしょう、車でどこかに出かけることが怖くなりました。 それと、マスクを着けていないとパンツを履いていないような違和感を覚えるようになりました。 それらはどうでもよいようで、結構大き...
文学

湖の女たち

昨夜は吉田修一の「湖の女たち」という小説を読みました。 吉田修一といえば、芥川賞受賞作「パーク・ライフ」が非常に印象に残っていますが、なぜかその後この作者の小説を読むことはありませんでした。パーク・ライフ (文春文庫)吉田 修一文藝春秋 この小説、文庫本で400頁足らずですが、とにかく登場人物が多い。 あまりにも多いので、相関図のような物を作ってしまいました。 そうでないと混乱するからです。 この小説では湖と言えば琵琶湖と戦前の満州国に作られた人造湖、平房湖を指しています。 琵琶湖のほとりに建つ老人ホームでの事件とも事故ともつかない老人の死から物語は始まります。 真相を追う刑事と施設で働く介護師との異常な性的関係、平房湖で起きた少年と少女の死、それらが複雑に絡み合って、ついには老人の死は731部隊の蛮行にまで繋がっていることが示唆されます。 しかし、全ては示唆であって、真実とも虚構とも語られません。 複雑な物語で、しかも読後感は最悪。 嫌な気分にさせらてしまい、しかも逆説的ですが、それが心地よいあたり、いわゆるイヤミスに近いのかもしれません。湖の女たち(新潮文庫)吉田修一新潮社
散歩・旅行

ツツジ

今日は朝一番でスバルのディーラーに行きました。 インプレッサの半年点検のためです。 早いもので購入してから3年半が経ちます。 先代インプレッサには7年乗りましたから、通算するともう10年もインプレッサに乗り続けています。 ただし、走行距離が大きく異なります。 前の車は約10万キロ乗り、スバルの営業からはアクティブなドライバーと言われました。 しかるに今の車は3年半で27,000キロ。 アクティブとは言い難い距離です。 最大の原因はコロナ。 車で遠出することが無くなり、ほとんど通勤にしか使わなくなりましたので。 さらに追い打ちをかけたのが左目の悪化。 そのせいで運転するのが怖くなってしまいました。 現役のうちは車通勤なので仕方ありませんが、定年を迎えたら早々に免許を自主返納したいと考えています。 スバルでの点検が終わって帰宅し、イカ墨スパゲティとほうれん草のソテー、それに珈琲とデザートにティラミスをいただきました。 若い頃は絶対に甘い物を口にしなかったのですが、年を取って趣向が変わったのか、少しですが甘い物を口にするようになりました。 人間、本質は変わらないのでしょうけれど、表層的な部分...
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