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文学

冬至も過ぎて

冬至が過ぎて4日経ちました。 銀杏の葉は散ってしまい、紅葉を楽しむこともできない、真冬ですね。 しかし少しずつ日が伸びていくと思うと心躍るものがあります。 17時を過ぎると真っ暗。 定時で職場を出ても真っ暗なのは嫌な気分です。 神な月 風に紅葉の 散る時は そこはかとなく 物ぞ悲しき 「新古今和歌集」に見られる藤原高光の和歌です。 今となっては、葉は完全に散ってしまい、散る葉にもの悲しさを感じることもできません。 首都圏ではそうでもありませんが、北国の人々にとってはまさに死の季節かもしれませんねぇ。  冬枯の 森の朽葉の 霜のうへに 落ちたる月の 影のさむけさ 同じく「新古今和歌集」の藤原清輔朝臣の和歌です。 こちらはまた震え上がるような寒さを感じさせますねぇ。 しかし、その寒さが、凛とした空気を招いて、冬らしい清浄な感じを醸し出してもいます。  私は冬の凍えるような空気に清浄を感じ、わりとこの季節を好んでいたのですが、年のせいか、体重が落ちたせいか、今年は冬の寒さがこたえます。 布団から出るのが一苦労です。 昔思ふ 庭にうき木を つみおきて 見し世にも似ぬ 年の暮かな またまた「新古...
文学

けんか大岡

今日は大岡昇平の忌日なんですよねぇ。 私が大学生の、1988年の今日でした。 「野火」や「レイテ戦記」などの戦争を扱った作品を、冷静な筆致で描き出し、夢中で読んだことを思い出します。 この人、けんか大岡と呼ばれるほど、論争好きで有名でしたね。 有名どころでは、井上靖との間で繰り広げられた、「蒼き狼」論争があります。 大岡昇平と言う人は嘘八百を並べるのが仕事のはずなのに、奇妙に実証にこだわる面がありました。 で、井上靖が独特の浪漫的美学を盾に、モンゴルの英雄を狼に見立てて史実を捻じ曲げたと怒りだしたわけです。 他にも、井上靖の自伝的三部作「しろばんば」・「夏草冬濤」・「北の海」を、自伝とは言えない、と文句を付けました。 そして「少年」という自伝的作品を書いてこれらへの批判としたそうです。 私は少年時代、井上靖の自伝的小説を耽読しました。 大正時代を舞台とした青春小説で、少年から青年へと成長していく姿が、若い男特有の滑稽さとともにユーモラスにつづられていました。 嘘八百を並べるという小説家の宿命を考えれば、私は大岡昇平の言いがかりに与することはできません。 井上靖の大らかな文学世界を良しと...
精神障害

番組への反響

昨日の晩は、多くの友人、知人から電話やメールをもらいました。 もちろん、NHKの番組を見てのこと。 改めて全国放送の威力を思い知りました。 なかには20年も会っていない学生時代の友人からの電話もあり、当然私が精神障害を患ったことなど知らず、非常に驚いた、という者もいました。 また、想像したより表情が良く、快方に向かっていることがわかってほっとした、というリワーク時代の仲間からのメールもありました。 どれも私を励まし、また、私が思い切って取材を受けたことを賞賛する内容で、良い友人、知人を得たものだと深く感謝しています。 精神障害に対する差別や偏見は今も根強く残っており、私がNHKの取材に応じることに、同居人は良い顔をしませんでした。 取材に応じることで、私が精神障害者であることが知られ、無用な差別にあい、症状が悪化することを怖れたようです。 しかし、私は、ほぼ完治した精神障害者の一人として、自分の経験をさらけ出すことが、今苦しんでいる同病者に少しでも希望を持ってもらえるのではないかと考え、取材に応じることにしました。 結果的に、それは間違っていなかったと思っています。 もしかしたら、今後...
精神障害

憂鬱

先ほど近所のスーパーに買い物に行って、あぁ、今日はクリスマス・イブなんだなと気付きました。 ロースト・チキンやケーキ、スパークリング・ワインがたくさん並んでいましたので。 せっかくだからと、塩味のローストチキンとスペイン産のスパークリング・ワインを購入しました。 異教の祭りではありますが、そんなことにこだわるほど青臭くはなくなりましたから。 今日の18時10分からNHK総合で私が取材を受けた種田山頭火の番組が全国放送されることはすでにこのブログで紹介しました。 今になって、なんとなく不安になってきました。 職場では誰にも言っていませんし、おそらく何人かは番組を見て、私が映し出されてびっくりするでしょう。 今の職場で私の持病のことを深く知っているのはごく一部です。 それがばれてしまうのは、今さらながら怖いような気がします。 明日、好奇の目にさらされるのではないかという、いやぁな予感がします。 四国のみの放送の時は気楽でしたが。 三連休の最後でもあり、憂鬱の種は尽きません。 クリスマス・イブだなんて、浮かれる気分にはなれないのです。  にほんブログ村 人気ブログランキングへ
社会・政治

現職警察官の犯罪

富山の放火殺人事件で、現職の警察官が容疑者として逮捕されましたね。 本人は犯行を認めているそうなので、多分犯人なのでしょう。 富山県警だってよほどの確信がなければ身内を逮捕したりしないでしょうし。  加野猛容疑者、高校卒業以来真面目に警察官として勤務し、過去に表彰をうけたこともあり、地域の信頼も厚かったとか。 で、知り合いにインタビューをすると、この手の事件ではよくある、「そんなことをする人には見えなかった」、「真面目でよい人だった」などの人物評が聞かれました。 それはそうだろうと思います。 見るからに暴力団みたいな人は見かけますが、そういう人だって放火殺人をやりそうだとまでは思えないものです。 まして警察官として真面目に勤務していれば、そういうことをしそうだとは思えますまい。 一方、事件発覚後、「やっぱりあいつだったか」とか、「何かやると思っていた」と評されたのが神戸の自称酒鬼薔薇という少年ですね。 あの事件からもう十年以上が経ち、少年は30歳ちかくになって娑婆に出、素性を隠して警察に監視されながらどこかで暮らしているはずです。 少年のお父さんはとうの昔に自殺してしまい、家族との行き...
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