スポンサーリンク
思想・学問

呪の思想 神と人間との間

雨の休日。 先般実家から大量に貰い受けた亡父の蔵書など眺めています。 とりあえず、哲学者・梅原猛と漢文学者にして古代漢字の泰斗・白川静の対談集を読みました。 「呪の思想 神と人間との間」です。 白川静にかかると、漢字というのは大抵呪いから来ていることになるようです。 例えば道。 これは首と進むが一緒になってできた文字で、道というのは敵や生贄の生首を運ぶためのものであったろうと言います。 例えば邊。 これは鼻を上にした髑髏を載せる台このとだそうで。 現在もアマゾンやアフリカの原始的な暮らしをしている部族の小屋には、よく髑髏を並べるための台だ設置してあるんだとか。 魔除けですかねぇ。 梅原猛はそれに応え、わが国の縄文の文様もまた魔除けであったろうと言います。 とくに袖や襟からは魔が入ってきやすいから、袖や襟にとくに念入りに縄文の文様を入れたんだとか。 さらに白川静は、文字はともともと人と人との交流手段ではなく、神と人との交通手段であったはずだと言います。 人間は物が言えますが、神様は物を言わないので、文字を使った、と。 だからわが国の行政文書である木簡や竹簡などは、文字本来の使用方法が廃れ...
映画

マザーズ・デイ

昨夜はなかなかの秀作にあたりました。 「マザーズ・デイ」です。 豪華な郊外の中古住宅を購入し、友人らを招いて新居披露パーティを楽しむ夫婦。 この夫婦は幼い息子を事故で亡くした傷心から、引越しによって心機一転、人生をやり直そうともくろんでいます。 そこへ、その家の元の住人で連続強盗犯の三兄弟が逃げてきます。 三兄弟は家が売られていたことを知らなかったのです。 パーティに集まっていた人々を監禁する三兄弟。 三兄弟は、携帯で悪事の働き方とルールを教えた絶対的存在である母親を呼びます。 数時間後、母親と末っ子の娘が家に到着。 三兄弟は凶悪で乱暴ですが、母親は礼儀正しく、一見親切そうに見えます。 しかしこの母親こそ、最も冷酷で残忍な性格だったのです。 国外逃亡のために国境で待つ案内人が求める1万ドルがどうしても必要。 そこで彼女らは、パーティに集まった人々を銃で脅し、金品を巻き上げます。 しかし、どうしても足りません。 その時、三兄弟はその家に母親宛で多額の金を送金していたはずだと言い出し、母親は家の持ち主夫婦に金のありかを問いただしますが、夫婦は知らないの一点張り。 どちらか、もしくは2人とも...
文学

人を読むほどの書

今週も月曜日から金曜日まで、しっかり通えました。 ありがたいことです。 ちょこちょこ休むと休み癖がついてしまいますので、少々の不調は我慢して働いたほうが気分が良いのですよねぇ。 しかし仕事というのはそもそも体に悪いこと。 いやなことを我慢してやればストレスになるのは当然。 そうはいっても野生の肉食獣は食うために狩りをするのであって、楽しいからするわけではないでしょう。 それが証拠に、檻の中に閉じ込められてさぞストレスだろうと思われる動物園の動物のほうが、野生の動物よりはるかに長生きだとか。 食い物をいつも探している生活のほうが、閉じ込められるよりストレスということでしょうか。 してみると仕事というのは命を削る行為だと言ってよいでしょうね。 十分な財産があって、働かずに食えれば人間の寿命はずいぶん伸びるでしょう。 しかし小人閑居して不善をなすと言うとおり、ろくなことはしないんでしょうね。 飲んだり、打ったり、買ったり。 仕事をせず、酒も飲まず、本も読まず、異性も求めず、映画や芝居も観ず、散歩もしない、そういう風に自分が背負っている業のような物をすべて捨て去ることができれば、こんな楽なこと...
社会・政治

駐中国大使

丹羽駐中国大使、東京都が尖閣諸島を購入する計画に強い懸念を表明しましたね。 曰く、「もし計画が実行されれば日中関係に重大な危機をもたらす」「過去の努力を台無しにするわけにはいかない」など。 日本政府は丹羽大使の発言を個人的見解として厳重注意するようですが、わが国よりも中国の利益を優先するような人を大使に選んだことが問題です。 さらには、「日本国民の感情はおかしい」だとか、「日本は変な国」などと、自国と自国民を貶しめるような発言をして、恬として恥じないその姿、大使こそ変でおかしいのではないですか。 伊藤忠商事社長時代、よほど中国に儲けさせてもらったんでしょうか。 その恩義でしょうか。 もしそうなら、ただちに更迭すべきでしょう。 しかも経済大国になって役割を終えた対中ODAを復活させろ、とほざいているそうですね。 世界第3位の経済大国が、第2位に政府開発援助を与えるとは、誠に奇妙な話しです。 石原都知事は言わせておけ、と大人な態度を崩していません。 民主党は政権を取った時、とにかく自民党とは違うんだとばかり、お馬鹿な政策を打ち出しました。 普天間の移設先を国外最低でも県外と言ってみたり、挙...
文学

レイ・ブラッドベリ死す

米国のSF作家、レイ・ブラッドベリが亡くなりました。レイ・ブラッドベリです。 この作家には彼を神のように崇める熱狂的ファンがついていましたね。 かくいう私も、長編「火星年代記」や「華氏451度」、「お菓子の髑髏」など、数々の短編集を中学生の頃耽読しました。 人生も後半にさしかかって、レイ・ブラッドベリをほとんど忘れていたところ、このたびの訃報に接したというわけです。 91歳だったとか。 死の直前まで執筆を続けていたというからたまげたものです。 彼の作風は、SFでありながら抒情的というか、やや感傷にはしる面と、SFらしい鬼面人を驚かす面があり、それが抜群のバランスをとって、読む者を引き込むという、プロらしいものです。 もうほとんど彼の小説の細部は忘れてしまいましたが、心に残る不思議な世界、という読後感だけはよく覚えています。 ご冥福を祈ります。火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)小笠原 豊樹早川書房お菓子の髑髏: ブラッドベリ初期ミステリ短篇集 (ちくま文庫)Ray Bradbury,仁賀 克雄筑摩書房華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)Ray Bradbury,宇野 利泰早川書房に...
スポンサーリンク