文学 さみだれ
千葉県は朝からどんよりとした雲に覆われ、時折雨がぱらつています。 五月雨かな、と一瞬思いましたが、五月雨は陰暦の5月、今で言うと6月後半から7月前半にふる雨のことですから、私たちの季節感でいうと、梅雨をさしているものと思われます。 こういうことはよくあって、正月を初春などと言うと、真冬じゃぼけ、と思いますが、陰暦での正月は2月も後半ということですから、そろそろ梅が開き始めるかという頃。 初春という表現も頷けます。 してみると、下の藤原定家の和歌も、趣深く感じられます。 五月雨の 月はつれなき み山より ひとりもいづる 郭公かな 梅雨どき、月はつれないことにその姿を見せてはくれないが、山からホトトギスの鳴き声がして、趣深く感じられる、といったほどの意でしょうか。 では、下の蕪村の句はどうでしょうか。 さみだれや 大河を前に 家二軒 さみだれや 名もなき川の おそろしき 梅雨どきの自然の恐ろしさを静かに暗示して秀逸です。 幸いにして、雨は明日までで、あさってからはよく晴れるそうです。 明日からの4連休、後半が行楽日和と見えます。 小さな楽しみを、しっかりと楽しみましょう。蕪村句集 現代...