伯爵邸と文士の家

散歩・旅行

 昨夜からの雨で、今日はなんだか蒸しましたね。
 
 今日は新宿方面へ出かけました。
 と言っても歌舞伎町でもなければ西新宿でも伊勢丹でもありません。
 新宿区上落合の新宿区立林芙美子記念館と同じく新宿区若松の旧小笠原伯爵邸のあたりをぶらついたのです。
 林芙美子記念館は林芙美子が住んでいた家をそのまま見せているもので、流行作家の家にしては質素なものでした。
 それでも当時の庶民から見たら大豪邸だったのでしょうけれど。
 全室和室で、夫のアトリエだけが板の間でした。
 面白いのは、書斎用に作った八畳間では筆が進まず、わずか三畳ほどの納戸を書斎にして書いていたとか。

 林芙美子の書斎です。

 何か追い詰められたような場所に身をおかないと書けなかったのかもしれませんねぇ。
 江戸川乱歩は蔵にこもってランプの灯りで書いていたと言いますし。

 その後に行った旧小笠原伯爵邸はヨーロッパのお城みたいでしたねぇ。
 今はレストランになっており、全館貸切の結婚披露パーティなどにも使われるとか。
 玄関には多数の太い蝋燭と真っ赤な薔薇が散らしてありましたから、今夜パーティが行われるのでしょう。
 レストランはランチが7,000円から、ディナーが15,000円からと、べらぼうな値段をつけていました。
 そこでのランチは諦めて、小さな喫茶室が併設されていたので、珈琲を飲みました。
 信じられないほど濃い珈琲がほんの少し出てきました。
 トイレがまた広くて、林芙美子が小説を書いていた部屋以上でしたねぇ。
 格差社会なんて言いますが、昔はもっとひどい階級社会だったのですね。
 たかが文士風情が住む家と、伯爵様が住む家では雲泥の違いだったようです。

 旧小笠原邸の玄関です。

 でも今は、旧華族よりも流行作家のほうが豪邸に住んでいるイメージがありますね。
 私も豪邸に住みたいものです。

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