一昨日、昨日と、東京西郊へ小さな旅をしてきました。
伊豆や箱根、あるいは日光や房総など、関東の一泊圏内の観光地へ行かずとも、けっこう面白いものです。
私が生まれ育った江戸川区は、東京の中の田舎と言われます。
しかし当たり前ですが、東京都下ののどかな風景には敵うものではありません。
まず向かったのは、練馬区の石神井公園です。
練馬区は初上陸です。
ここは巨大な池を緑が囲む公園で、ウォーキングやジョギングで多くの人が汗を流していました。
池には鴨や鯉が大勢いました。
続いて石神井公園のすぐ近く、大きなお寺が二つ並んでいました。
手前が三宝寺の鐘、奥に見えるのが道場寺の三重塔です。
儲かってるんだろうな、という感じがぷんぷんする生臭い寺でした。
ま、都会の寺はどこもそうですが。
バスと西武新宿線を乗り継いで西東京市は東伏見へ。
東伏見という地名が東京にあることさえ知りませんでした。
京都の伏見と何か関係があるんでしょうかねぇ。
京都の伏見稲荷を真似したような立派な神社がありました。
東伏見稲荷です。
稲荷というのはどこも何となく不気味ですね。
四谷のお岩稲荷なんかこじんまりして芝居のセットのようです。
そういえばキツネに油揚げを供えるのは、その昔揚げ物は高カロリーでおいしいことから、キツネの好物のネズミを揚げたらキツネが喜ぶだろうと、ネズミの揚げ物を模して稲荷寿司を作ったのが始めだとか。
そんなことを聞くと、元々好まない稲荷寿司ですが、ますます食う気が失せるというものです。
この後武蔵関公園という荒れ果てた自然公園のような所に立ち寄って、西武新宿線と西武国分寺線を乗り継いで国分寺へ。
駅前のビジネスホテルに宿泊となりました。
国分寺駅前はたいそう立派な繁華街で、夕食は鳥の専門店へ。
レバ刺や鳥のたたきに舌鼓を打ち、酒は鳥飼を少々いただきました。
翌日は遊歩道が整備されたお鷹の道を散策して国分寺へ。
駅から10分も歩くと、広大な森林が広がって、湧き水を各家の裏手につなぐ小道があり、そこがお鷹の道です。
みな小さな水道に面して巨大な家を建てており、いまだにしゃがんでその湧き水で野菜を洗ったりしており、タイムスリップしたかのごとき感覚に陥りました。
駅前とお鷹の道、徒歩10分ではるか古代に逆戻りです。
ちなみに将軍様が鷹狩りに来たためにそういう名前になったそうです。
国分寺に着いてみると、鎮護国家を担った古代の寺は焼失し、どこにどんな伽藍があったのか、不明だそうです。
現在の国分寺はちょっと大きめの真言宗の寺といった趣で、勅命によって各地に建てられたものの面影は感じられませんでした。
その後国分寺駅前にある殿ケ谷戸庭園へ。
ここは大正時代に満鉄副総裁が建てた別荘で、その後三菱財閥の岩崎家が買い取ったそうです。
下の写真にあるとおり、庭園というより自然そのものでした。
今では十分都心への通勤圏である国分寺駅前に別荘を建てるのはなぜでしょうね。
軽井沢のように避暑地ではないし、稲毛海岸のように海水浴もできないのに。
その後中央線で武蔵小金井に在る江戸東京建物園に行きました。
色々な時代の農家やら下級武士宅やら銭湯やらの建築物を移築した野外博物館です。
千住にあった銭湯を移築したという子宝の湯、今でもこんなのあるなぁ、と感じつつ、巨大な土間にバリアフリーなんて関係ねぇ、というほど段差の高い板の間に囲炉裏、毛羽立った畳の旧豪農宅は、昔の暮らしをリアルに伝えてこの家に住むのは無理だなぁとも感じました。
どこも緑がいっぱいで、なんだか勾配の小さいハイキングでもしたような気分です。
二日で約4万歩。
体重を量ったら1キロ落ちていました。
毎日こんなことができれば、減量も簡単なんでしょうね。
普段は8時半から17時15分までデスクワークですからねぇ。