避暑の終り

散歩・旅行

 あまりにも短い夏休みを、首都圏で最も涼しい中禅寺湖畔で過ごしました。

 わずか2泊3日の滞在期間中、涼気と自然を存分に味わえたと思います。

 東京駅に降り立った瞬間、懐しくもありながら、絶望的でもある、上からも下からも熱気がこみ上げる空気に触れて、私の短い夏季休暇は夢と終ったことを実感させられました。

 硫黄泉の大浴場で朝湯をつかい、たっぷりと朝飯を食った後、レンタカーで向かったのは、中禅寺湖よりもさらに奥にある湯の湖

 町全体を硫黄の香りが覆う、鄙びた温泉街です。

 しかし冬になると、スキーと温泉を楽しむ頑丈な連中が押し寄せるとか。

 私も何度かスキーをしましたが、どうにも性に合わないようで、ここ10年ばかりはお見限りです。

 大体なんで、滑るためだけに登らなければいけないのか、それが不思議です。


 湯の湖です。

 釣り人がたくさんいました。

 湯の湖のあたりをぶらぶらし、湯滝に向かいました。



 滝の轟音が、私を圧倒しました。

 湯滝周辺と湯の湖周辺を散策して、少々お疲れの私は、シガリロ(葉巻の煙草大のやつ)を一服やって、中禅寺湖へと戻りました。

 中禅寺湖では、恥ずかしながら中年オヤジの私と、中年おばさんの同居人2人きりで、足こぎのスワンボートに乗り込み、巨大な中禅寺湖へと漕ぎ出しました。

 若いカップルか、親子連れなら様にもなりましょうが、おっさんとおばはんの二人連れでスワンボートを漕ごうとは、お恥ずかしいかぎりです。

 しかし、侮るなかれ。

 中禅寺湖のような巨大な湖は、不忍池や洗足池などの都内の軟弱な池とはわけが違います。

 巨大な遊覧船が走り、観光のモーターボートが行き交うゆえ、そのたびに激しい波が押し寄せて、スワンボートは転覆せむばかりに激しく揺れるのです。
 もしかしたら、この激しさこそが、中禅寺湖でのボート遊びの醍醐味かもしれません。


 かくも激しい足漕ぎボートは初体験です。



 腿が痛くなるほど激しく漕いで、上陸しました。

 その後、日光名物、ゆば蕎麦を食らい、残念ながらイロハ坂を降りて日光駅に向かいました。

 今回の旅の友はマークX

 普段1800のニッサン・ティーダに乗っている身としては、マークXのスポーティな走りは楽しかったですねぇ。

 安定した走りゆえ、イロハ坂も苦になりませんでした。



 こんな感じです。

 帰りの電車は大爆睡。

 気がついたら千葉市に着いていました。

 当然、上の太陽からだけではなく、下のアスファルトからも吹き上がる熱気に閉口しながら、しかし私が飯の種を得ているのはこの町での労働であることを思い知り、あまりにも短い過ぎ去った避暑の3日間を、まるで神話の出来事のように、大事に心に納めたのです。

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