2013-09-04

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文学

西洋風の詩的意匠

私はかねてより近代詩や現代詩が苦手で、敬して遠ざけてきました。 なんとなれば、近現代詩の多くは、西洋の手法を真似ながら、彼我の言語の成り立ちの違いゆえ、違和感を感じるからです。 一般に、わが国の詩がまがりなりにも日本語として定着したのは萩原朔太郎以降だと言われています。萩原朔太郎詩集 (新潮文庫)河上 徹太郎新潮社 しかし私の印象では、萩原朔太郎の詩群ですら、和歌や俳句に比べ、日本語として無理があるように感じられるのです。 そんな中、比較的好んでいるのは日夏耿之介の詩群でしょうか。日夏耿之介詩集 (1953年) (新潮文庫〈第557〉)日夏 耿之介新潮社 日夏耿之介は、西洋風の詩的意匠と、日本語、とりわけ雅語及び漢語による文語調との接木細工による奇怪な詩的世界を追求したという意味で、類まれな言語感覚を有していたと言って良いでしょう。 それはおそらく、上田敏の「海潮音」に連なる、象徴派の系譜に連なるのでしょうが、ことはそう簡単ではありません。海潮音―上田敏訳詩集 (新潮文庫)上田 敏新潮社 上田敏が日本語として小慣れた、七五調で西洋の詩を翻訳によって導入し、しかも日本人の感性に合うような...
その他

震度4

今朝9時20分頃、地震がありました。 私の住まいと職場がある千葉県北西部は、震度4とのことでした。 揺れは長く続き、3.11を思い起こし、慄然としました。 3.11では、たしか午後2時過ぎ頃だったと思いますが、千葉県北西部でも強い揺れがあり、職場では直ちに避難命令の放送があり、職場の外の広い場所に避難しました。 その20分後には、帰宅命令が出ました。 しかし、首都圏の電車は完全にストップ。 私は車通勤でしたので、帰る方向が同じ同僚4人を乗せて、3時には帰宅の途に着きました。 しかし、普段ガラガラの道が、車でびっちり。 ぴくりとも動きません。 結局帰宅できたのは、夜10時ちかくでした。 10キロ以上歩いて帰った者もいれば、遠距離通勤の者は職場に泊まっていましたね。 翌日は休業と相成りました。 しかし、その時点では東北地方があれほどひどい惨状を呈しているとは夢にも思わず、まして福島で原発事故が起ころうなどとは想像もできず、しだいにテレビなどで明らかになる姿に衝撃を受けました。 人が乗っているであろう避難中の車がぷかぷか浮かんで海に流されたり、海岸からかなり離れた家や学校が流されたり。 それ...
思想・学問

エリートとコスモポリタン

最近ようやっと、ゆとり教育の弊害が広く国民の間に浸透し、教科書も厚くなり、ゆとり教育は崩壊しました。 私はゆとり教育が始まった頃から、まずい風潮だと思ってきました。 知識の詰め込みは良くない、自分で考えて、個性を生かせる教育をすべきだと言うのですが、基礎的な知識が無いまま考えろと言われても、それは独善にならざるを得ません。 また、個性の無い人間はいない、という掛け声のもと、個性的であれ、という意見もありました。 しかしそれは、個性と言うより性格と言うべきでしょう。 真なる個性は、個性を殺すような教育を受けてこそ、それを跳ね返して飛びぬけてくるものです。 まして教育というのは、一般社会でまともに役立つ、普通の人を作ることが目的です。 他人を尊重できて、きちんと社会情勢に興味を持って、礼儀正しい、普通の日本人です。 エキセントリックというか、個性的な人間は作るのではなく、勝手にそうなるのです。 かつて、大正時代くらいまでは、日本人の教養と言えば、仏書漢籍や国文学が基本でした。 夏目漱石や森鴎外などの明治の文豪は、方や英国に、一方はドイツに留学して西洋の教養を身につけましたが、その精神の核と...
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