
夢幻の城
暑さ寒さも彼岸までとか申します。 彼岸を過ぎて、ぐっと涼しくなりました。 季節は着実に秋、さらには冬に向かっているようです。 私は車通勤なので、あまり暑さ寒さを感じずに済んでいます。 しかし高校、大学と23区のなかでは田舎とも言える江戸川区から渋谷区に通学し、どちらも最寄り駅から徒歩15分ほどかかったので、夏は暑く冬は寒い、しかしだからこそ季節を感じられる日々でした。 最近、やたらと高校、大学の時にもっと勉強していれば良かったとか、一切やらなかったサークル活動をやっておけば良かったという思いに駆られます。 人生の重要な時期に、私はその時にしか出来なかったであろうことをやらずに、独りで幻想的で耽美的な芸術作品の中に逃げ込み、奇妙な世界で生きていたように感じます。 永遠にそういう世界で生きられればそれが良かったのでしょうが、数年後に就職して、そんな夢のような世界で生きることは不可能で、困難でつまらぬ仕事に精を出し、時には大残業や完徹をもこなさなければならないということを思い知らされました。 すまじきものは宮仕えと言いますが、本当にそうですね。 しかしすまじきものをやらなければ、収入が得ら...