今日は気温はそう高くないものの、きれいに晴れて、気持ちの良い日でした。
陽気に誘われて、ひと駅隣の町をぶらぶら散歩してまわりました。
20代前半の頃、私はこの町でアパートを借りて、初めて一人暮らしを楽しんだのでした。
大家族で育った私にとって、一人暮らしは想像以上に快適で、思わず実家に長いこと無沙汰をしてしまい、母からそれを責める手紙が届き、慌てて顔を見せに帰ったことを鮮やかに思い出します。
高速をとばせば、実家から1時間とかからない距離でしたから。
当時行きつけだった大衆割烹や定食屋、まだ頑張っている店もあれば、コンビニやカラオケ屋に代わっている店もあり、20年という月日の流れを感じました。
当時私が借りたのは、新築の2DK。
6畳の和室と6畳のフローリング、それに6畳のダイニングキッチンと風呂とトイレに洗面所。
これだけ広くて、しかもぴかぴかの新築で5万5千円という破格に安い家賃を聞いた時、幽霊が出るに違いないと思いました。
都内だったら郊外でも15万円ちかくするような物件です。
一人住まいには常識的には広すぎるアパートで、事実、若い夫婦ばかりでしたが、千葉の家賃は東京に比較してあまりにも安くて、つい、広い部屋を借りてしまったというわけです。
新築だった真新しいアパート、それほど古びてはいませんでした。
メンテナンスが良いのかもしれませんねぇ。
その数年後、転勤に伴い、都内のアパートに引っ越しましたが、6畳と4畳半の和室、おそろしく狭いキッチン、風呂・トイレの2K、築25年の古さで、家賃は10万円ほどに跳ね上がりました。
それでも、どうしても2部屋は欲しくて、そこを借りました。
さらに数年後、現在の同居人と籍を入れ、バカみたいに家賃が安い公務員宿舎に入りましたが、幽霊屋敷のようなボロさに嫌気がさし、一年ちょっとで今のマンションを建築中の段階で購入しました。
広さは3DKあったのですが、築40年の5階建ての団地とあって、団地は団塊の世代にとっては憧れだったのかもしれませんが、とにかく許しがたいほど住み心地が悪かったですねぇ。
で、今のところに13年ほど住んでいます。
4LDKで駅に至近とあって、快適です。
終の棲家になる予感がしています。
隣の町をただふらついただけの1日でしたが、なんとなく、来し方を思い、しみじみとした気分になりました。